誠実であれ いい商品をつくれ 名児耶 剛(マーナ社長)

累計1,800万個を突破した、畳む煩わしさを解消するエコバッグ「Shupatto (シュパット) バッグ」をはじめ、使用者の目線に立った開発で数々のユニークなヒット商品を世に送り出してきた生活雑貨メーカー・マーナ。明治5年に創業し、150年以上経ったいまも人々に愛され続ける理由は何か。創業家に生まれ、五代目として社を発展に導いてきた名児耶 剛(なごや ごう)さんに、その秘訣と商品づくりに懸ける思いを伺った。
(写真=父であり4代目の名児耶美樹さんと。マーナ本社のショールームにて)

洋服ブラシから始まった当社には、「自らが汚れても相手を綺麗にする」という精神が受け継がれているんです。
お客様の笑顔と心地よさのため。その姿勢を貫き、200年愛される企業をめざします

名児耶 剛
マーナ社長

――御社は老舗の生活雑貨ブランドとして、数々のヒット商品を世に送り出してこられましたね。

〈名児耶〉
当社は洋服ブラシのメーカーとして、1872年に新潟県長岡市で私の高祖父・名児耶寅松が創業しました。洋服ブラシって、服を綺麗にするけれども、ブラシ自体は使えば使うほど汚れていきますよね。その姿になぞらえて、「自らが汚れても相手を綺麗にする」という精神が初代から脈々と受け継がれているんです。

時代は変わり、現在は生活雑貨を中心に扱っていますが、商材は変わっても、お客様の笑顔のため、心地よさのために実直な商品開発を続けるという当社のものづくりの精神は何ら変わりません。

現在はグループ4社、社員数約150名、販路を世界38か国に持ち、私は五代目に当たります。

――自社の強みは何だと思われますか。

〈名児耶〉
徹底して使う方の立場や思いに寄り添って開発をしていることだと思います。

ともすれば、メーカーは「これならつくりやすい」「こうしたら売りやすい」という考えに陥りがちなのですが、我々の場合、そういったことは全く考えていません。お客様が使った時に「心地いい」と思っていただけるデザインや機能をすごく大事にしているんです。

実際、納得のいくまで何度でも試作を繰り返しますし、いいものであれば、2、3年かかってもしょうがないというスタンスで開発をしています。………(続きは本誌にて)

~本記事の内容~(全4ページ)
◇暮らしを、いいほうへ。
◇家を継ぐ覚悟を決めた15歳のある日
◇入社直後に見た天国と地獄
◇「魔の4年間」の後をいかに乗り越えたか
◇「200年愛される企業になろう」
◇社員は大きな家族

プロフィール

名児耶 剛

なごや・ごう――昭和58年東京都生まれ。平成18年学習院大学を卒業後、アメリカへ留学。帰国後、商社勤務を経て、23年高祖父が創業したマーナに入社。28年製品開発責任者、30年専務取締役、令和6年代表取締役社長に就任。


編集後記

爽やかな第一印象から打って変わって、取材では、言葉の節々に表れる力強さが印象的でした。開発期間が半年や1年という企業もある中で貫く「いいものであれば、2、3年かかってもしょうがない」という姿勢、「2,000社以上あった販売先を10社に絞る」など売上が激減する可能性もある中で勇気の要する決断をされ、本当の意味でお客様のお役に立つために苦心する姿には、経営者としての並々ならぬ覚悟を感じました。

特集

バックナンバーについて

致知バックナンバー

バックナンバーは、定期購読をご契約の方のみ
1冊からお求めいただけます

過去の「致知」の記事をお求めの方は、定期購読のお申込みをお願いいたします。1年間の定期購読をお申込みの後、バックナンバーのお申込み方法をご案内させていただきます。なおバックナンバーは在庫分のみの販売となります。

定期購読のお申込み

『致知』は書店ではお求めになれません。

電話でのお申込み

03-3796-2111 (代表)

受付時間 : 9:00~17:30(平日)

お支払い方法 : 振込用紙・クレジットカード

FAXでのお申込み

03-3796-2108

お支払い方法 : 振込用紙払い

閉じる