11 月号ピックアップ記事 /インタビュー
「タイヨーの奇跡」はこうして実現した 清川照美(タイヨー副社長)

鹿児島県を代表する有力企業であるスーパーマーケットのタイヨー。同社がかつて深刻な経営危機に陥った際、再建を主導したのが、清川照美氏である。多額の借入金、周囲の無理解……細腕に抱えきれないほどの試練を乗り越えて掴んだ経営の秘訣、そして幸福の条件。

勇気と覚悟を持って、当たり前のことを当たり前に、愚直にやり続けていけば、数字もちゃんとついてきて、会社はちゃんと復活する
清川照美
タイヨー副社長
――途中で挫けることなく、よくぞ再建をやり抜かれましたね。
〈清川〉
きっと使命感でしょうね。やり始めた手前、最後までやり抜くしかないと。
自分の使命って、そうやってギリギリのところまで行かないと気づけないのかなと思います。だから、世の中で大きな成功を収めた方たちっていうのは、皆さんそれだけすごい体験をしてこられたんだろうなと思うんです。そういう方々に比べると、私はまだまだだと思いますね。
ただ、これまでの体験から言えるのは、3年くらい逃げずに頑張っていれば流れは変わるということ。ですから、辛くても前を向くことです。
◉本誌では、奇跡の改革の軌跡を赤裸々に明かしていただいています
▼経営の素人が会社を再建
▼10年で454億円の借入金を完済
▼四面楚歌の会社再建
▼当たり前のことを当たり前にやり続ける
▼足るを知り、感謝ができれば、幸せは増す
▼日本は特別な国

すべての答えは現場にある。
店舗巡回で得た様々なヒントを改革に生かしてきた
※上記写真は2枚とも(株)タイヨー提供
プロフィール
清川照美
きよかわ・てるみ――1958年鹿児島県生まれ。スーパーマーケット、(株)タイヨーの2代目社長の妻として主婦業に勤しんでいたが、同社の監査役や取締役として経営に参画するようになる。2013年同社の危機に際してMBOを実施し、取締役副社長として社内改革を推進。10年で借入金454億円を完済した。2019年慶應義塾大学大学院MBA修了。タイヨー財団理事長、ケア・サポーターズクラブ鹿児島会長。著書に『崖っぷちの会社を立て直したスーパーな女』(ダイヤモンド社)『覚悟 未来に立ち向かう言葉』(日経BP)がある。
編集後記
「いま、最も力を入れておられることは何ですか?」
この弊誌の問いに「もちろん仕事です!」と回答くださった清川さん。品性に溢れた、それでいて凄みのある語り口で、悲喜こもごもの10年間を振り返っていただきました。様々な抵抗に遭いながら一つの仕事を終え、自身の「幸福の条件」を掴まれた清川さんの力ある言葉を聞くにつれ、こちらがエネルギーをいただく時間でした。

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