人類は幾度もウイルスとの闘いを乗り越えてきた 月尾嘉男(東京大学名誉教授)

新型コロナウイルスの出現に世界が翻弄されている。だが、これは初めてのことではない。巨視的に捉えれば、人類はウイルスと幾度も向き合い、その都度多くの犠牲を払いながら乗り越えてきた歴史が明らかになる。多角的視点での文明批評に定評があり、感染症の歴史に強い関心を持つ東京大学名誉教授の月尾嘉男氏に、人類とウイルスの闘いの歴史と、そこから得られる教訓についてお話しいただいた。

人類の歴史を振り返れば幾度となくウイルスとの闘いがあり、人類はその闘いを乗り越えることで今日まで生存してきたのです。

月尾嘉男
東京大学名誉教授

 私たち人類は遥か昔から感染症との闘いを繰り返しており、それは時として歴史をも大きく塗り替えてきました。そして、人類は科学文明を進化させたいまでも、その闘いを続けています。完全に克服できたといえるのは天然痘ただ一つだけです。私たちに身近なインフルエンザにしても、新型となると未だに防ぐことはできないのです。つまり、ウイルスとの闘いは苦闘の連続であり、多くの人たちがウイルスに感染し集団免疫を得る共存というかたちで付き合ってきたわけです。

プロフィール

月尾嘉男

つきお・よしお――昭和17年愛知県生まれ。40年東京大学工学部卒業。46年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。53年工学博士(東京大学)。都市システム研究所所長、名古屋大学教授、東京大学教授などを経て平成15年東京大学名誉教授。その間、総務省総務審議官を務める。著書に『日本が世界地図から消滅しないための戦略』(致知出版社)など。


編集後記

東京大学名誉教授の月尾嘉男さんにはウイルスと闘い続けてきた人類の歩みを語っていただきました。今日に到るまでウイルスとの共生の道を模索し続けた苦闘の歴史が浮き彫りになります。

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