20代は変革のリーダーシップを醸成する時 山本良一(J.フロントリテイリング顧問)

老舗百貨店「大丸」「松坂屋」を祖に、日本の小売業界を牽引するJ.フロントリテイリング。同社の舵取り役を担い、百貨店の新たな姿を創出してきたのが、山本良一氏である。組織の中で挑戦と変革を重ねながらリーダーとしての力量を養い続けてきた氏が、その原点となる若かりし日の歩みを踏まえて贈る20代へのエールとは――。

たとえ1日1時間の読書でも40年間徹底的にやり続ける。

微差の積み重ねが大差になるのだとつくづく実感しています

山本良一
J.フロントリテイリング顧問
【写真=大丸梅田店の家庭用品売り場にて(30代前半の頃)】

経営者としての原点を辿ると、青春時代を捧げたバスケットボールに行き着きます。

格好いいという単純な動機で中学校から始めたところ、体格や運動神経に恵まれていたおかげですぐに周囲から注目されるようになり、どんどんのめり込んでいきました。地元の強豪である横浜市立桜丘高校の3年次には国体の県選抜に選出され、全国の猛者が集まる名門・明治大学バスケ部の門を叩いたのです。

私が幸運だったのは、入部早々に学年のまとめ役に抜擢されたことです。まとめ役は部の伝統的なリーダー養成法に則り、走り込みをしたり、筋トレをしたり、あらゆる練習を4年生の主将と共に行います。食らいつくことで精いっぱいでしたが、必死に耐えた甲斐あって2、3年次にはチームの主力として全日本学生選手権(インカレ)連覇を達成。4年次には主将を任されました。

しかしながら、主力の大半が卒業してしまい、戦力の低下は明白でした。「今年のチームでは三連覇できないだろう」。そんな周りの心ない言葉に、私は奮い立たされました。

一番にならなければ意味がない、絶対に勝たなければならないプレッシャーの中で勝つ。三連覇という目標を達成するために何をすべきか、四六時中考えて練習に打ち込んでいったのです。

……(続きは本誌にて)

~本記事の内容~
◇勝負を分ける〝4つのS〟
◇「おまえの好きな場所を選べ」
◇微差の積み重ねは大差となる
◇最大の挫折から学んだこと
◇常に問題意識を持って考える

本記事では全3ページにわたって、山本氏の若かりし日の歩みを振り返っていただきました。
目の前の仕事に一所懸命立ち向かってきた山本氏の体験談には、仕事・人生を発展させていく秘訣が凝縮されています。全文は本誌をご覧ください!

プロフィール

山本良一

やまもと・りょういち――昭和26年神奈川県生まれ。48年明治大学商学部卒業後、大丸に入社。大阪・梅田店営業企画部長などを経て、平成15年社長に就任。19年大丸と松坂屋の経営統合に伴い設立された持ち株会社のJ.フロントリテイリング取締役。25年J.フロントリテイリング社長、令和2年取締役会議長に就任。6年より現職。


編集後記

事前にお送りしていた質問事項に対し、入念な準備をしてくださっていた山本さん。こちらの質問一つひとつに対し、快く答えてくださるお姿がいまも心に残っています。若い頃からリーダーとしての器量を磨き続けてきた山本さんの体験談は、多くの若者の心を鼓舞してくれるでしょう。

バックナンバーについて

致知バックナンバー

バックナンバーは、定期購読をご契約の方のみ
1冊からお求めいただけます

過去の「致知」の記事をお求めの方は、定期購読のお申込みをお願いいたします。1年間の定期購読をお申込みの後、バックナンバーのお申込み方法をご案内させていただきます。なおバックナンバーは在庫分のみの販売となります。

定期購読のお申込み

『致知』は書店ではお求めになれません。

電話でのお申込み

03-3796-2111 (代表)

受付時間 : 9:00~17:30(平日)

お支払い方法 : 振込用紙・クレジットカード

FAXでのお申込み

03-3796-2108

お支払い方法 : 振込用紙払い

閉じる