いまを大事にベストを尽くす 堀口雅子(産婦人科医)

まだ女性医師が少なかった時代に医療の世界に飛び込み、持ち前の前向きさで道なき道を切り開いてきた産婦人科医の堀口雅子さん。その94年の歩みと体験から紡ぎ出された心の持ち方、人生訓には、現代社会を力強く乗り切っていく知恵とヒントが溢れている。

「to do the best at present」、現在を大事にベストを尽くして生きる。

そして嫌なことがあったとしても、いつまでもくよくよこだわらない。

嫌なことは次に進んでいくステップだと捉えて、常に前向きに明るく生きていくことよ

堀口雅子
産婦人科医

──堀口さんは94歳になるいまも産婦人科医としての経験を生かし、人々の様々な悩みに耳を傾けていらっしゃるそうですね。

〈堀口〉 
いま正式な外来はやってはいませんけれども、これまで産婦人科医一筋に歩んできた経験をもとに、いろいろな方の相談に対してアドバイスしているんです。

東京・四ツ谷駅の近くに、婦人運動家の奥むめおさんが女性の悩みに寄り添う場として立ち上げた、主婦会館という施設があるんです。そこに相談事を抱えた方がいらっしゃると、私に連絡が来てね、「じゃあ、行きます」って会館でお会いすることもあるし、電話でお話しすることもあります。

──どんな相談が多いですか。

〈堀口〉
やっぱり、若い人だったら月経のトラブルや避妊の方法、ボーイフレンドとの関係、少し年齢が上になれば妊娠や更年期障害など本当にそれぞれです。

なかなか人には相談しにくい話題ですけれども、私自身の体験も交えて、「相手にこういうふうに伝えたらいい」とか「病院の先生にこういうふうに説明したらいい」とか、具体的にアドバイスするんです。まあ、それがいいのでしょうかね。

──ああ、実体験を交えて。それは相談者の方も安心しますね。

〈堀口〉 
ただ、……(続きは本誌をご覧ください)

~本記事の内容~
▼元気の秘訣は「やってみよう」精神
▼何としても医者になりたい
▼女性産婦人科医の道なき道を開く
▼どんな時でもベストを尽くす

プロフィール

堀口雅子

ほりぐち・まさこ――昭和5年東京都生まれ。番町小学校卒業。東洋英和女学院卒業後、東京薬科大学を出て薬剤師に。東京理科大学卒業後、群馬大学医学部で学び、東京大学医学部産科婦人科教室、長野赤十字病院他を経て虎の門病院産婦人科医長。一般社団法人性と健康を考える女性専門家の会名誉会長。夫は産婦人科医で元愛育病院院長の堀口貞夫氏。著書に『自分をもっと大切に~ 91歳現役産婦人科医が「医師として」「人生の先輩として」伝えたいこと~』(あさ出版)など多数。


2024年8月1日 発行/ 9 月号

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