「令和」の時代に取り組むべき三つの重要課題 中西輝政(京都大学名誉教授)

5月1日に新天皇がご即位され、「令和」の時代がいよいよ幕を開けた。日本全国が祝賀ムードに湧いている。もちろん、それは大変素晴らしいことだが、一方で御代替わりの年にはとかく国際情勢が激動することを忘れてはならない。新しい時代を迎えたいま、国民一人ひとりが取り組むべき三つの重要課題とは何か。

お互いに美しい心を寄せ合い、一人ひとりが希望を持って自らの花を大きく咲かせる時代にしていきたいものです

 去る4月1日に新しい元号が「令和」に決まり、5月1日の新天皇ご即位と同時にいよいよ令和の時代が始まりました。我が国の新しい幕開けです。
 令和は『万葉集』巻5・梅花の歌32首の序文にある「初春の令月にして 氣淑く風和ぎ 梅は鏡前の粉を披き 蘭は珮後の香を薫らす」を典拠としており、漢籍から引用してきた従来の元号選定とは一線を画し、今回初めて日本の古典が採用されました。
『万葉集』は8世紀後半、大伴家持らによって編纂された日本最古の和歌集です。天皇から一般庶民に至るまで、400年以上の時を経て詠み継がれてきた歌が4,500余首も収録されています。
 まさに『古事記』『日本書紀』と並んで我が国の源流、日本文化の精髄を奈良時代にひと纏めにしたもので、後代千三百年にわたって伝承され続けてきた日本人の心の〝原点〟にして〝原典〟と言っても過言ではありません。
 令には「せしめる」という使役の意味もありますが、ここでは「麗しい」「立派な」という意味で用いられています。「初春、麗しい月に爽やかな風が吹く。鏡の前で女性がおしろいをつけているように白い梅の花が咲き、貴人が身につける香り袋のように蘭の花が薫っている」。美しい大自然を愛で、自然と共に生きる日本人の感性を如実に現代に伝えてくれています……

≪本記事の読みどころ≫

・新元号「令和」に込められた思い
・米朝首脳会談決裂の真相
・謎の組織「自由朝鮮」が目指すもの
・北朝鮮のミサイル再発射が近い!?
・ブレグジットと米中貿易戦争
・一人ひとりが果たすべき厳かな務め
・なぜ保守の論客となったのか
・悠久なる歴史と伝統を学び日本人の心を育む

プロフィール

中西輝政

なかにし・てるまさ―昭和22年大阪府生まれ。京都大学法学部卒業。英国ケンブリッジ大学歴史学部大学院修了。京都大学助手、三重大学助教授、米国スタンフォード大学客員研究員、静岡県立大学教授を経て、京都大学大学院教授。平成24年退官。専攻は国際政治学、国際関係史、文明史。著書に『国民の覚悟』『賢国への道』(ともに致知出版社)など。近著に『日本人として知っておきたい世界史の教訓』(育鵬社)がある。


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