終わりなき未完の歩み 小川 隆(駒澤大学総合教育研究部教授)

大拙の思想は常に新しい

小川 隆
駒澤大学総合教育研究部教授

大拙は「禅の研究者」「禅の学者」と言われることもありますが、決して研究者、学者という定義だけでは捉え切れない。けれども反対に、学問的な業績と切り離して宗教家、禅者と呼んで済ませるのも、また相応しくないと思います。
 大拙の思想は常に新しい。新しいというのは年表上での前後・新旧を指すのではありません。本質を掘り下げた思想には、時代の惰性的思考の虚を突いて、いつでも人を原点に立ち返らせる力があるということではないでしょうか。

プロフィール

小川 隆

おがわ・たかし――昭和36年生まれ。岡山県出身。58年駒澤大学仏教学部禅学科卒業。昭和61年~平成元年日中政府交換留学生として北京大学哲学系高級進修生。平成2年同大学院仏教学専攻博士課程単位取得。博士(文学)(東京大学、平成21年)。著書に『「臨済録」─禅の語録のことばと思想』(岩波書店)『禅思想史講義』(春秋社)『中国禅宗史』(ちくま学芸文庫)など。


編集後記

難病を患い、7本指しか動かなくなったピアニストの西川悟平さんに、苦境を受け入れ再び舞台に立つまでの軌跡を伺います。

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