三世 桐竹勘十郎、藤原正彦、窪田慈雲、田口佳史、コシノジュンコ……年頭心に刻みたい、福を招き寄せる名言集

令和5(2023)年が幕を開けました。毎月1日に発刊する月刊『致知』2月号も今日がお披露目。特集テーマは「積善の家に余慶あり」です。特集を概括する本号の特集総リード(本誌主幹筆)には、こう記されています。

〝積善の家には必ず余慶あり――『易経(えききょう)』にある言葉である。善いことを積み重ねていく家には子々孫々まで慶福が及ぶということである〟

年頭、意気を新たに、心を高ぶらせている方、また昨年やり切れなかった事柄を何としてもやり遂げるぞと静かに燃えておられる方も多いでしょう。そんな皆様に多くの慶福が訪れることを願い、本号より各界登場者の名言を抜粋してお届けします。ご愛読者の皆様は、気になった言葉の載っている記事をぜひ、開いてみてください。

人、家庭、組織、国に……幸福を招き寄せる生き方とは

◉一番重要なのは惻隠(そくいん)の情。要するに弱者への同情、共感、涙。〔中略〕この惻隠というものを取り戻さなければ、欧米に引きずられて自由とか平等とか人権とかばかり言っていても、人類は幸福になれないんですね。もういい加減、そのことに気づかなきゃいけない
――藤原正彦(お茶の水女子大学名誉教授)

◉ポップカルチャーもよいのですが、日本自身のよきものに目を向けることが大事です。〔中略〕一律に価値観を押しつけては新たな争いを生み、世界を統合することはできない。そうしないための知恵を日本が発信していかないといけない
――櫻井よしこ(国家基本問題研究所理事長)

◉文楽に限らず、どの分野でもなぜその仕事をしなければならないのか、ちゃんと理由があるはずなんです。この年齢の時にこの仕事をきちんとしていたら、次にはこれができるようになるというように。ですから、そこで下積みを嫌がったり、怠けたり、いい加減なことをしていると、必ず後々に響いてくる。これは私のこれまでの体験から得た実感です
――三世 桐竹勘十郎(人形浄瑠璃文楽座 人形遣い /人間国宝)

◉自分の仕事を好きになる、楽しむことです。根本に好き、楽しいという思いがあれば、どんな苦しいことも気がついたら乗り越えているんです
――三世 桐竹勘十郎(人形浄瑠璃文楽座 人形遣い /人間国宝)

◉見えない所に手を入れることで、その組織が潜在的に抱えている本当の問題が炙(あぶ)り出され、改革の糸口が見えてくる
――小早祥一郎(そうじの力社長/組織変革プロデューサー)

◉そうじはささやかな行為ですが、確実に他人様のためになり、実践すれば必ずお天道様が何らかの形でお返しをしてくださる
――小早祥一郎(そうじの力社長/組織変革プロデューサー)

◉お袋はまぁ賢くて、いつも本を読んでいるような人でしたけど、子供の頃によくこう言われていました。「美智彦、地球を一番幸福にする人が、人として最も幸せになるんだよ」と。これはつまり最も地球に貢献する人になれ、社会を幸福にする人が一番幸せになるということでしょう
――岩元美智彦(JEPLAN会長)

◉得意先、取引先、従業員、お客様を大切にし、地域の皆さまに愛していただくこと。自己本位ではなく、利他(りた)の想いを貫いてきたことが、一つの積善となり、こうして思いがけない良運をいただくに至った
――高田信吾(虎屋本舗十六代目当主)

◉誰もが人の役に立つために生まれてきたはずなのに、大人になるにつれて忘れてしまうんです。人は輪廻転生(りんねてんしょう)を積み重ねてきてこの世に再び生まれて来た目的、「世のため、人のため」という思いが心の中になければ、幸せな人生は送れない
――石黒大圓(扇町公園炊き出しの会代表)

◉人は自我に囚(とら)われているがために自分のことが可愛くなり、心の眼が曇って様々な過ちを犯してしまいます。しかし「俺が、俺が」という執着から解放された人は、己の幸不幸にこだわることなく、すべてに奉仕する心境に至ることができる
――窪田慈雲(代々木上原禅堂師家)

◉日々善きことを思い、善きことを行い、たとえ苦難がやってきても「よし来た!」と受けて立つ。それはまさに「積善の家に余慶あり」という金言に則った生き方
――窪田慈雲(代々木上原禅堂師家)

◉私のモットーは「心温かきは万能なり」という言葉です。一人ひとりのスタッフの誠実さ、その目に見えない総合力がお店の雰囲気を醸成し、それが結局、ブランドとか信用に結びつくと思っています
――桑村祐子(高台寺和久傳社長|写真右)

◉当たり前のことを当たり前に積み重ねること。優しさ、正直、誠実、そして謙虚を基本にしてお客様に寄り添いつつ、玉の湯〝らしさ〟をいつも追求していくことを大切にしています
――桑野和泉(由布院玉の湯社長|写真左)

◉私たち人間はこの世に生を享うけると同時に、聖人孔子と全く同じ明徳と呼ばれる心を賦与されている。この明徳がすべての人に等しく具わっているがゆえに、本質的に何ら貴賤(きせん)、尊卑の差別などあり得ず、皆兄弟に他ならないと藤樹は説いているんです
――中江彰(国際中江藤樹思想学会理事長|写真左)

◉梅岩もやはり明徳の重要性を説き、「自分に具わっていないものを外側に求めるより、正直さや倹約など人間であれば生まれつき具わっているものを発揮すべき」と言っている
――田口佳史(東洋思想研究家|写真右)

◉私はやる。そう覚悟を決め、勇気を持って前進を続ければ、大抵のことはやり遂げられるものです
――コシノジュンコ(デザイナー)


(本記事の言葉は月刊『致知』2023年2月号 特集「積善(せきぜん)の家に余慶(よけい)あり」より一部を抜粋・編集したものです| 【致知電子版】でもお読みいただけます)

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