7 月号ピックアップ記事 /対談
徳のある子供をいかに育てるか 瀬戸謙介(瀬戸塾塾長) 中村正和(元高校教師)
44年前に東京・目黒で空手道場・瀬戸塾を立ち上げ、空手の指導と共に、武士道や『論語』などの生き方教育にも注力してきた瀬戸謙介氏。高校教師として様々な問題を抱える子供たちに向き合い、現在は有志と立ち上げた「もののふの会」を通じて、戦後教育の立て直しに情熱を傾けている中村正和氏。
教育への滾るような思いを共有するお二人に、それぞれの実践を交え、求められる教育者のあり方、徳のある子供を育てる要諦を縦横に語り合っていただいた。
人間は自分の理想、志に身を投げ出すような覚悟で臨まない限り、人生は輝かない
瀬戸謙介
瀬戸塾塾長
志士仁人(ししじんじん)の「命より大切なものがある」の教えは「命ほど大切なものはない」といういまの教育観に逆行している言葉かもしれません。しかし、やはり人間は自分の理想、志に身を投げ出すような覚悟で臨まない限り、人生は輝かないのだと思っています。
私は、教育こそ最大の国防だと思っています
中村正和
元高校教師
私は、教育こそ最大の国防だと思っています。教育は国家百年の計です。瀬戸先生とお話ししてきました武士道、大和心と大和魂を持った真の日本人が育っていけば、いままでそうして来たように、この危機を必ず乗り越えて日本を守ることができるはずです。
プロフィール
瀬戸謙介
せと・けんすけ――昭和21年父親の赴任先である旧満州生まれ。獨協大学卒業。14歳で空手を始める。現在、社団法人日本空手協会八段、日本空手協会東京都本部会長。瀬戸塾を主宰し、空手指導と武士道や『論語』の講義を通じた人間教育に尽力する。著書に『子供が喜ぶ論語』『子供が育つ論語』(共に致知出版社)。
中村正和
なかむら・まさかず――昭和30年北海道生まれ。法政大学大学院修士課程修了。神奈川県下で高等学校教諭を歴任。退職後、執筆と筆禅道に専念。筆禅会幹事。獅士の会共催。令和4年、同志たちと日本の道・武士道を伝える「もののふの会」を設立。著書に『天皇の祈りと道』(展転社)がある。
編集後記
共に日本の教育の立て直しに情熱を注いでいる瀬戸塾塾長の瀬戸謙介さんと元高校教師の中村正和さん。文武両道の大切さ、偉人伝や神話教育など、実体験を交えてお二人が語り合う教育談義には、これからの日本を支えていく人材をいかに育てるか、その要訣が満載です。
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