新型コロナウイルスに打ち克つ危機管理の要諦 織田邦男(東洋学園大学客員教授/元空将)

新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっている。日本でも感染者が増え続け、緊急事態宣言が出されるなど予断を許さない。私たちはこの国家的危機にどう対処すればよいのか。航空自衛隊の元空将として日本防衛の最前線に立ってきた織田邦男氏に、豊富な事例を引きながら、国家における危機管理の原則、要諦を教えていただいた。

リーダーがまず『私心』を捨て去り、先頭に立って鞠躬尽力することが大事です

織田邦男
東洋学園大学客員教授/元空将

 決断に大切なのは自分の評判などを考えない、「無私の心」です。私が自衛隊で指揮を執っていた時、飛行訓練中に天候が急変し、二機が地上に降りられなくなったことがありました。
 このままでは燃料切れで墜落するという危機の最中、中央では記者会見の準備を始め、様々な関係先からどんどん電話が掛かってきました。しかし、私は「言い訳を考えている暇があれば、二機をどう安全に着陸させるかに集中しよう」と覚悟を決め、直属の上司とのホットラインだけを残してすべての連絡を切ったのです。直属の上司が現場の判断を一任してくれたことで、私は目前の陣頭指揮に全力を傾けることができ、最終的には二機とも安全に着陸させることができました。
 もし記者会見でどう釈明しようかと自分のことばかり考えていたら、判断を誤り二機は墜落していたかもしれません。安倍総理も批判を恐れることなく、日本を危機から救うために断固として陣頭指揮を執ってほしいと思います。

プロフィール

織田邦男

おりた・くにお――昭和27年愛媛県生まれ。防衛大学校を卒業後、航空自衛隊に入り、F-4パイロットなどを経て、米空軍大学留学、米スタンフォード大学客員研究員、航空幕僚監部防衛部長、航空支援集団司令官などを歴任。平成21年退官。27年東洋学園大学客員教授、30年より国家戦略研究所所長。


編集後記

新型コロナウイルスの感染拡大という国家的危機に私たちはどう立ち向かっていけばよいのか。実体験を踏まえながら、この危機を突破する要諦を説く自衛隊元空将の織田邦男さんの話には説得力があります。

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