瞳の奥に隠された思いを汲み取れる人でありたい 清水健(フリーキャスター/清水健基金代表理事)

妊娠をしながらの乳がん治療。苦難の道のりを迷うことなく突き進んだ清水奈緒さんは、息子を出産した112日後に、29歳という若さで天国へと旅立った。夫で元読売テレビキャスターの清水健氏は現在、がん撲滅のための講演活動に注力している。清水氏が語ったシングルファーザーとしての奮闘、活動に懸ける思い――。

愁いや悲しみを語らず、我慢することも格好いいですし、時には涙を流すことも格好いい

清水健
フリーキャスター/清水健基金代表理事

(清水さんは現在、奥様の闘病体験を基に、がん撲滅のための活動に注力されているそうですね)

清水 
 はい。妻の奈緒は2014年3月に妊娠が分かった翌月、妊婦検診で乳がんを患っていることを告げられたんです。胎児に影響を与えない範囲で治療を続けていたものの、息子を出産して112日後に29歳で僕たちの横からいなくなってしまいました。
 僕たちの人生を記すことによって、いまを向き合っていらっしゃる方にエールを贈ることができるならばと『112日間のママ』という1冊の本にまとめさせていただきました。自分でもびっくりするくらい反響があって、本をきっかけに本業だったキャスターという仕事以外に講演の機会を次々といただくようになりました。そのため翌2017年に16年間勤めた読売テレビを退社して、講演活動に尽力するようになったんです。

《中略》

(人は誰しも、逆境や困難に直面することがあるかと思いますが、そんな時、どのような心持ちでいることが大事だと思われますか?)

清水 
 自分の心に素直でいることだと思います。頑張って無理してしまうと、逆に心が弱ってしまいます。また、「助けて」というひと言を言えるかどうかも大切ですね。渦中にいると、「なぜ自分だけがこんな辛い目に遭うのか」と僻んだり、「全部自分で解決しよう」と背負い込んでしまうものです。
 僕自身もそうでしたが、その時支えてくれた大勢の方から、「一人じゃない」ことを教えてもらいました。

プロフィール

清水健

しみず・けん―昭和51年大阪府生まれ。中央大学文学部社会学科卒。平成13年読売テレビに入社。21年から夕方の報道番組「かんさい情報ネットten.」を担当し、「シミケン」の愛称で親しまれる。25年スタイリストの奈緒さんと結婚。翌年長男が誕生。その112日後に奈緒さんが亡くなる。28年一般社団法人清水健基金を設立し、代表理事に。29年読売テレビを退社し、子育てをしながら全国で講演活動を行っている。著書に『112日間のママ』『笑顔のママと僕と息子の973日間』(共に小学館)がある。


編集後記

乳がんにより29歳の奥様を亡くされた元アナウンサー・清水健さん。がん撲滅に心血を注ぐ現在の姿に心打たれます。

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