3 月号ピックアップ記事 /対談
意志あるところ道はひらく 菊間千乃(弁護士) 戸倉蓉子(ドムスデザイン社長)
看護師から建築家になった戸倉蓉子さん。アナウンサーから弁護士になった菊間千乃さん。ともに未知のフィールドに果敢に挑み、見事に転身を果たしてきた意志の人である。自らの志に従ってユニークな人生を歩んでこられたお二人に、各々の原点や転機を交えながら、志を立て、それを全うする上で大切なことを語り合っていただいた。
生かされている以上、一所懸命生きないと、志半ばで亡くなった方々に失礼だと思う
菊間千乃
弁護士
改めて振り返ってみると、アナウンサー時代に、日々、災害や事件等で亡くなる方の報道をする中で、なぜその方たちは亡くなって、私は生き残っているんだろうって考えることも多かったんです。ただ、これはいくら考えても答えなんて出ません。
最終的には、なぜか分からないけれど、生かされている以上、一所懸命生きないと、志半ばで亡くなった方々に失礼だと思うに至りました。ダラダラ生きていちゃいけないし、決めたことはしっかりやり遂げる。それが亡くなった方への私なりの敬意の表し方で、志ってそういうところから生まれてくるのではないかなという気がしています。
命さえ取られなければ事業でどんな苦労をしても苦労じゃない
戸倉蓉子
ドムスデザイン社長
私もナース時代に子供たちの死を間近に見てきました。その時救えなかった命のために何か自分がしなくてはならないことがあるようにずっと思って生きています。命さえ取られなければ事業でどんな苦労をしても苦労じゃないって思えるんです。生きてさえいたら何でも乗り越えられるぞって。
プロフィール
菊間千乃
きくま・ゆきの――東京都生まれ。平成7年早稲田大学法学部卒業。フジテレビ入社。入社4年目、番組の中継中に5階建てのビルから転落、腰椎圧迫骨折の重傷を負う。在職中に夜間ロースクールに通い司法試験の勉強を始め、19年フジテレビ退社。23年弁護士に。現在も仕事の傍ら、早稲田大学先端法学専攻知的財産LL.M.で勉強を続けている。著書に『私が弁護士になるまで』(文藝春秋)などがある。
戸倉蓉子
とくら・ようこ――福島県生まれ。看護師として慶應義塾大学病院に勤務中、人間は環境で生き方が変わることを悟り建築家を志す。リフォーム会社を経て、平成3年プラニングファクトリー設立。イタリア留学後、11年ドムスデザインに社名変更。豊かなライフスタイルを実現する建物を追求する。28年ベトナムにドムスインターナショナル設立。著書に『いい家に抱かれなさい』(日経BPコンサルティング)などがある。
編集後記
看護師から建築家へと転身を遂げられた戸倉蓉子さんと、アナウンサーから弁護士への転身を果たされた菊間千乃さん。ともにユニークな足跡を刻んでこられたお二人には共通点も多く、共感に満ちた語り合いとなりました。高い目標を成し遂げるための貴重なヒントが満載です。
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