3 月号ピックアップ記事／二十代をどう生きるか

言葉は人生を変える村上信夫（ことば磨き塾主宰／元ＮＨＫアナウンサー）

ＮＨＫのエグゼクティブ・アナウンサーを務め、7年前に独立してからは「嬉しいことばの種まき」をテーマに講演やトークライブ、ことば磨き塾を主宰するなど、活動の幅を広げている村上信夫さん。様々な人や言葉との出逢いによって導かれてきた20代の歩みを語っていただいた。

「人の喜びを倍にして、人の悲しみを半分にする」

村上信夫
ことば磨き塾主宰／元ＮＨＫアナウンサー

平々凡々とした何気ないことだけれども、かけがえのない日々の出来事について、多くの人がお便りを寄せてくれる。それを読みながら、人が嬉しいと思っていることを一緒になって喜べば、喜びが倍になり、人が辛い思いをしている時に「しんどいですね」と共感することで、悲しみを減らすことができる。思いを分かち合うことがラジオの価値であり、魅力だと気づいたのです。ラジオセンターへの異動という意に沿わないと思い込んでいた出来事が、結果的に中西さんの言葉を真に理解するきっかけとなったことを思うと、すべての出来事がエキスになるとつくづく実感します。

プロフィール

村上信夫

むらかみ・のぶお—昭和28年京都市生まれ。52年明治学院大学卒業後、ＮＨＫ入局。平成13年から11年にわたり、ＮＨＫラジオの「声」として活躍。24年ＮＨＫを退職し、独立。現在はラジオ番組を持つほか、各地で「ことば磨き塾」を主宰。