2 月号ピックアップ記事 /対談
使命感が運命を切り拓く 髙橋政代(国立研究開発法人理化学研究所網膜再生医療研究開発プロジェクト プロジェクトリーダー/眼科医) 竹中ナミ(社会福祉法人プロップ・ステーション理事長)
コンピュータなど最新の科学技術を活用した障碍者就労支援に20年以上にわたって奮闘してきたプロップ・ステーション理事長の竹中ナミ氏。現役の眼科医として目の悩みを抱える人々に向き合うとともに、iPS細胞を網膜に移植する手術を世界で初めて実現し、再生医療をリードする髙橋政代氏。世の中の医学や福祉の常識に挑み、道なき道を切り拓いてきたお二人が語り合う、その気韻生動の人生、そして幸せな社会を実現するヒント――。
新しいことに挑戦していくことが楽しくて仕方がありません
髙橋政代
国立研究開発法人理化学研究所網膜再生医療研究開発プロジェクト プロジェクトリーダー/眼科医
100年後の日本はいま以上の超高齢化社会になっていますから、目が見えない、耳が聞こえないなど、体の調子がよくない人が当たり前になると。そうなると、健康でなければならないという固定観念や、誰が障がい者でそうじゃないかという違いからも皆が解き放たれますから、いろんな人が自分らしく生きられる、本当にインクルーシブ(包括的)な社会になる可能性があります。
不可能に挑戦していくことにこそ、発展の種があります
竹中ナミ
社会福祉法人プロップ・ステーション理事長
日本はこれからチャンスなんですよね。人類は不可能に挑戦して、それを克服、解決していくことで発展してきたと思うんやけど、困難にこそ発展の種があるに決まっているんですよ。なんで皆、困難をネガティブに見るのか不思議でしょうがない。
プロフィール
髙橋政代
たかはし・まさよ――昭和36年大阪府生まれ。京都大学医学部卒業、京都大学医学部付属病院での勤務を経て、平成7年アメリカ・ソーク研究所に留学。帰国後、眼科医として患者と向き合いながら、京都大学医学部付属病院探索医療センター助教授、独立行政法人理化学研究所と所属を替え、最先端医療の研究に取り組む。
竹中ナミ
たけなか・なみ――昭和23年兵庫県生まれ。神戸市立本山中学校卒業。24歳の時に重症心身障がい児の長女を授かったことで、障がい児医療・福祉などを独学。障がい者施設での介護などのボランティア活動を経て、平成3年就労支援活動「プロップ・ステーション」を創設。障がい者のパソコンの技術指導、在宅ワークなどのコーディネートを行う。11年エイボン女性年度教育賞、14年総務大臣賞受賞。著書に『ラッキーウーマン』(飛鳥新社)などがある。
編集後記
最先端の科学技術を活用した障がい者就労支援に取り組む「プロップ・ステーション」理事長の竹中ナミさんと、網膜の再生医療の分野で世界をリードする髙橋政代さん。お二人の対談から、福祉や医療の常識を突破し、新たな世界を切り拓く要諦や、人と人とが支え合う世の中をつくるヒントを学びます。
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