8 月号ピックアップ記事 /インタビュー
チアダンス全米五連覇への道はこうして始まった 五十嵐裕子(福井県立福井商業高等学校教諭)
チアダンスに魅せられ、全くの未経験ながら全米チアダンス選手権大会優勝という目標を掲げ、新たに赴任した福井県立福井商業高等学校のバトン部をチアリーダー部へと変革した体育教師、五十嵐裕子さん。その僅か3年後の2009年にフロリダ州オーランド開催の全米チアダンス選手権大会で念願の初優勝を飾ると、優勝は通算7回に及び、五連覇も達成した。さらなる高みを目指して、いまもチアダンスを通じた人づくりに邁進する五十嵐さんに、挫折に屈することなく「夢は叶う」「人は変われる」という信念を貫いてこられた歩みをお話しいただいた。
私は生徒たちに対して、「ウェルカムピンチ」っていう言葉をよく教えているんです
五十嵐裕子
福井県立福井商業高等学校教諭
高校生活って三年で終わりますけど、彼女たちの人生はその後もずっと続いていくわけじゃないですか。ですから長い目で見た時に、ダンスの上手いとか下手という物差しだけでは、人として上等かどうかは決まらないですよってことは、いつも言っています。
では、人として上等っていうのは、果たしてどんな人を目指せばよいのか。これまでずっと考えてきたんですけど、最近よく言っているのが「周りに喜びや幸せを与えられる人になる」ですね。それが中心軸です。それと感謝の気持ちを持てることが、根っこの部分になりますね。というのも、そういう気持ちのある子っていうのは、ダンスがすぐに上手になるんですよ。
こうしたことに気づけたのも実は『致知』のおかげで、どういう人が伸びるのかという問いに対して、技術が大事だと言う方は誰もいらっしゃらないですよね。ですから、もし私が本を読むことなしに生徒たちと向き合っていたら、きっと一所懸命になって筋トレとか技術のことだけを話していたと思いますね(笑)。
プロフィール
五十嵐裕子
いがらし・ゆうこ――昭和43年福井県生まれ。福井大学卒業後、教職の道に進む。16年福井県立福井商業高等学校に赴任。18年チアリーダー部「JETS」を立ち上げる。21年フロリダ開催の全米チアダンス選手権大会のチームパフォーマンス部門で初優勝。同大会の優勝は通算7回で、25年から5連覇。30年ラスベガス開催の全米チアダンス選手権大会のバラエティー部門で初優勝。全日本チアダンス選手権大会のチアダンス部門(高校生編成)の優勝回数は6回。
編集後記
「夢は叶う」「人は変われる」という信念で、日本のチアダンスにおいて新たな歴史の一ページを刻んだ福井県立福井商業高等学校チアリーダー部JETS顧問・五十嵐裕子さん。全くの素人ながらも、全米選手権での優勝を夢見、全米5連覇を成し遂げた軌跡をお話しいただきました。
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