利他の心こそ繁栄への道 稲盛和夫(京セラ名誉会長)

稲盛和夫氏。日本を代表する経営者として、その名を知らない人はいまい。京セラやKDDIを創業し、それぞれ1.5兆円、4.9兆円を超える大企業に育て上げ、倒産したJALの会長に就任すると、僅か2年8か月で再上場へと導いた。功績はそれだけに留まらない。中小企業経営者の勉強会「盛和塾」の塾長を務め、1万2千人以上の経営者から師と仰がれている他、日本発の国際賞「京都賞」を創設し、人類社会に多大な貢献をもたらした人物の顕彰を続けている。稲盛氏の多岐にわたる活動に通底しているもの。それは「利他の心」である。〝新・経営の神様〟の呼び声高い稲盛氏が語り明かした「人生と経営」、そして「繁栄への道」――。

与えられた仕事を天職と思い、その仕事を好きになるよう努力していくうちに不平不満は消え、仕事も順調に進むようになっていく

稲盛和夫
京セラ名誉会長

「働くということは、生きていく糧を得るためのものだというのが一般的ですけれども、そうではなくて、自分の人間性を高めていくためになくてはならないものです。一所懸命働くことによって、自分自身の心を高め、自分の人生を精神的に豊かなものにしていく。同時に、収入も得られますから、物質的な生活も豊かになっていく。ですから、働くということは大変大事なことだと思っています。
 人は得てして、恵まれた環境にあっても、与えられた仕事をつまらないと感じ、不平不満を口にしがちです。近年、若者の離職率が増加しているのもそういう理由なのでしょう。しかし、それで運命が好転するはずはありません。与えられた仕事を天職と思い、その仕事を好きになるよう努力していくうちに不平不満は消え、仕事も順調に進むようになっていく。そして、物心共に豊かな素晴らしい人生を送ることができるのです」

プロフィール

稲盛和夫

いなもり・かずお――昭和7年鹿児島県生まれ。鹿児島大学工学部卒業。34年京都セラミック(現・京セラ)を設立。社長、会長を経て、平成9年より名誉会長。昭和59年には第二電電(現・KDDI)を設立、会長に就任、平成13年より最高顧問。22年には日本航空会長に就任し、27年より名誉顧問。昭和59年に稲盛財団を設立し、「京都賞」を創設。毎年、人類社会の進歩発展に功績のあった方々を顕彰している。また、若手経営者のための経営塾「盛和塾」の塾長として、後進の育成に心血を注ぐ。著書に『人生と経営』『「成功」と「失敗」の法則』『成功の要諦』(いずれも致知出版社)など。


編集後記

本号の表紙並びにトップインタビューを飾るのは「新・経営の神様」の異名を取る稲盛和夫さん。本誌には約六年ぶりのご登場です。ご体調があまり芳しくないということから、当初取材は1時間の予定だったものの、実際には1時間15分に及ぶ白熱の取材となりました。11頁にわたる記事には独立前の修業時代からJAL再生に至るまで、稲盛さんの生き方、働き方、考え方のエッセンスが凝縮されており、感動溢れる内容となっています。

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