筑波大学教授・松崎一葉に聞く「ストレスに負けない生き方 3か条」

1万本以上に及ぶ月刊『致知』の人物インタビューと、弊社書籍の中から、仕事力・人間力が身につく記事を精選した『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(藤尾秀昭・監修)。致知出版社が熱い想いを込めて贈る渾身の一書です。本書の中から、筑波大学教授で、産業精神科医が専門の松崎一葉氏による「ストレスに負けない生き方 3箇条」をご紹介します。

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ストレスに負けない生き方 3か条

かつて医療社会学者のアーロン・アントノフスキーが強制収容所から生還した人たちの健康調査を継続的に行ったところ、一部の人たちはとても長生きをしたことが分かりました。そしてその人たちは、共通して次の三つの特性を持っていたと報告しています。

一、有意味感

辛いこと、面白みを感じられないことに対しても、意味を見出せる感覚。明日ガス室に送られるかもしれない中でも、自暴自棄にならずに、きょうの労働に精を出せること。我われのレベルに置き換えると、望まない部署に配属されても、「将来何かの役に立つかもしれないし」と思って前向きに取り組めることといえます。

二、全体把握感

「ひとまず夜がくればこの過酷な労働も終わりだ」とか、「いつかは戦争が終わって
解放されることもあるだろう」と思えること。先を見通す力、とも置き換えられるかもしれません。仕事に転じれば、例えば今週は忙しくて土日出勤になっても「なんて忙しいんだ」と思うのではなく、「今週は休めなかったけど、来週のこの辺は少し余裕ができるから、そこで休めるな」など、先を見て心の段取りが取れること。それはそのまま仕事の段取りに通じます。

「来週のこの辺で忙しくなりそうなので、他部署からヘルプをお願いできませんか?」と、パニックになる前に助けの要請を出せることで、自分もチームも円滑に仕事が回せるのです。

三、経験的処理可能感

最初はこんなことは絶対にできないと思っても、「そういえばあの時もできないと思ったけど、意外とできたよな。今回もできるんじゃないかな」と思えること。初めて手掛ける仕事でも、過去の経験からこの程度まではできるはず、でもその先は未知のゾーンだと冷静に読める。ただ、その未知のゾーンも、あの時の仕事の経験を応用すればできるかなとか、あの人に手伝ってもらえそうだなと把握できる感覚です。

また、学生時代に努力して練習して優勝したとか、頑張って勉強したら志望校に合格できたという経験から、「今回も自分はできる」と思えることも大きく捉えれば経験的処理可能感といえるでしょう。


(本記事は『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』より一部を抜粋・編集したものです)

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◇松崎 一葉(まつざき・いちよう)
1960(昭和35)年、茨城県生れ。筑波大学大学院医学系・生命システム医学専攻教授(産業精神医学)。医学博士・精神科医。産業精神科医として、さまざまな企業でメンタルヘルス不全の治療・予防システムの構築に取り組んでいる。また、JAXA招聘研究員として、宇宙飛行士の選抜と精神面でのサポートも研究テーマとしている。著書に『もし部下がうつになったら』『こころを強くする メンタルヘルス セルフケアマニュアル』(監修)などがある。

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