帝国ホテルに伝わる「10・10・10の法則」藤居 寛

1万本以上に及ぶ月刊『致知』の人物インタビューと、弊社書籍の中から、仕事力・人間力が身につく記事を精選した『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(藤尾秀昭・監修)。致知出版社が熱い想いを込めて贈る渾身の一書です。帝国ホテル顧問を務められた藤居 寛氏のお話をご紹介します。

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帝国ホテル流サービスの教訓

帝国ホテルのサービスの教訓としている算式がありましてね。それが「100-1=0」というものです。ホテルでは、ドアボーイがお客様をお迎えして、それぞれの持ち場が連携しておもてなしして、最後にまたドアボーイがお送りするわけですけれども、そのうちのどこか一つでもミスがあれば、他でどんなに素晴らしいサービスをしてもすべて台無しになってしまいます。ですからたった一つのことでも気を抜いてはいけない。

一つマイナスがあれば答えは99ではない、0だというのが「100-1=0」なんです。
同じことを「10・10・10(テン・テン・テン)の法則」というふうにも言っています。

信用、すなわちブランドを構築するには十年かかる。しかし、そのブランドを失うのはたった十秒なのです。そして失った信用、ブランドを盛り返すにはまた十年かかるということです。長い時間をかけてつくり上げたブランドも、たった十秒で崩れます。ですから、一瞬一瞬のお客様との出会いを本当に大事にしなければいけないのです。お客様にご満足いただけると、「さすが帝国ホテル」と褒めていただけるのですが、たった一つ間違えると、「帝国ホテルともあろうものが」という評価になります。中間の「まあまあ」という評価がないのが当社の宿命なのです。

ですから「100-1=0」や、ブランドは十秒で崩れるという訓戒を心に深く刻んで、
「さすが帝国ホテル」と言われるように頑張ろうと声を掛けています。具体的には「さすが帝国ホテル推進運動」という活動を行っておりまして、ホテル運営をしていく上で大事なオペレーション面、ソフト面、ヒューマン教育などについて常時協議を重ねています。また、特に「帝国ホテルらしい」行いをしたスタッフや部門に対して、社内表彰も行っています。

しかし、人間のやることというのは理想どおりには絶対にいきません。必ずミスもあります。その時には、「お詫びとお礼は一秒でも早く」というのが鉄則です。原因をキチッと究明して、そのお客様が札幌でも沖縄でも、飛んでいってお詫びします。これをやらなければ駄目ですね。


(本記事は『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』より一部を抜粋・編集したものです)

◇藤居寛――ふじい・ひろし
昭和5年東京都生まれ。15歳の時に列車脱線事故で両親を失い、幼いきょうだいと祖母を抱え、生活保護を受けながら働いて生活。苦学の末、一橋大学へ入学。28年同大学卒業、第一銀行(現みずほ銀行)入行。61年帝国ホテルへ移り副社長就任。平成9年社長。13年会長。20年顧問。


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