栗山英樹監督が心の支えとした経営評論家・井原隆一の言葉

2016年、激闘の末に日本シリーズで広島東洋カープを破り、10年ぶりの日本一に輝いた北海道日本ハムファイターズ。その栄光の立役者が、栗山英樹監督です。2020年9月には、監督として通算600勝という球界に名を残す功績をあげ、先日侍ジャパントップチームを率いてWBC世界制覇を成し遂げました。類まれなる指導力を発揮する栗山監督が日本一を達成した2016年のシーズン中、常に心に留めていた言葉に迫ります。

「真に信ずれば、智恵が生まれる」

――常に選手の成長を見ておられるわけですね。

〈栗山〉
この選手はこんなふうに成長するんだっていうイメージは常に持っています。もしくは、こういう野球ができるはずだって。

もともとプロの世界に入ってきた選手には、皆ものすごい能力がありますからね。

でも例えば調子が悪いとか、何らかの理由でそれができない。

僕はキラキラするっていう表現を使うんですけど、グラウンドの中で自分らしくプレーできている選手というのはキラキラして輝いています。その姿にファンの人たちは憧れを持ち、子供たちは夢を持つ。

だから僕の役割は、選手たちをそういう存在にしてあげることであって、
選手全員が自分らしくプレーできれば自ずと優勝できると思ってやってきました。

――(2016年)ペナントレースでは、首位を独走していた福岡ソフトバンクホークスとのゲーム差11・5を覆しての見事な優勝でした。

〈栗山〉
シーズン中ずっと大切にしてきたのが「真に信ずれば、智恵が生まれる」という、僕が尊敬する経営評論家で、古典にも造詣の深い井原隆一さんの言葉でした。

特にシーズン前半は苦しい戦いが続きましたけど、そんな状況にあっても「優勝できたらいいな」と思っているのと、「絶対に優勝するんだ」と信じているのとでは、考えるプロセスが全く違ってきます。

自分はいまどんな手を打てばいいのか、何をしなければいけないのかという具体的な智恵や発想というのは、やはり本気で「優勝するんだ」という強い思いがなければ生まれてきません。

去年のペナントレースに関して言えば、本当によく考えました。

そうやって導き出した采配が当たる度に、あぁ、まさに井原さんの言っているとおりだな、と感じていました。


(本記事は月刊『致知』2017年3月号 特集「艱難汝を玉にす」より一部を抜粋・編集したものです)

栗山英樹監督より『致知』へコメントを頂戴しました

〝私にとって『致知』は人として生きる上で絶対的に必要なものです。私もこれから学び続けますし、一人でも多くの人が学んでくれたらと思います。それが、日本にとっても大切なことだと考えます。〟

◇栗山 英樹(くりやま・ひでき)
昭和36年東京都生まれ。59年東京学芸大学卒業後、ドラフト外でヤクルト・スワローズに入団。64年ゴールデングラブ賞を受賞。平成2年に現役引退後は、解説者、スポーツジャーナリストとして活動。23年北海道日本ハムファイターズ監督に就任。就任1年目にしてチームをパ・リーグ優勝に導くも、翌年は最下位に低迷。29年にはパ・リーグ優勝と日本一を成し遂げた。著書に『未徹在』『「最高のチーム」の作り方』(ともにKKベストセラーズ)など多数。

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