日本一熱い男・松岡修造が語る「人間の花を咲かせる生き方」

現役時代はプロのテニス選手として、現在はスポーツキャスターをしながら、ジュニアの育成とテニス界の発展のために力を尽くされている松岡修造さん。「日本一熱い男」として、テレビやCMなどで活躍する姿に励まされた方も多いと思います。
そんな松岡さんが、プロとして生きていくことを決意した原点、自身の人生観である〝花を咲かせる生き方〟を語っていただきました。常に明るい笑顔の裏に隠された、熱い想いに感動を禁じ得ません。
和食の鉄人・道場六三郎さんとの対談を一部抜粋してお届けします。

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プロになった転機と原動力となった両親の言葉

<松岡> 
僕がプロになるきっかけをつくってくれたのは、ボブ・ブレットさんという、世界一の選手を三人も育てた名コーチなんです。

柳川から東京に戻っていた時に、ちょうどボブ・ブレットさんが来日し、十五分間だけ練習を見てくださった。

そこで「アメリカに来てみないか。日本に居ても強くなれない」と誘ってもらったことが僕の人生を世界へと向かわせてくれたんです。

それまで僕はプロになろうなんて思いもしませんでした。

自分で才能があると思ったことは一度もありませんし、僕の父は大学時代に日本一になり、日本代表としてデビス・カップに出場したテニス選手でしたが、父には「おまえは才能がない」「テニスはやめろ」と言われてばかりでしたから。

<道場> 
それなのに、よく柳川高校に通わせてくれましたね。

<松岡> 
そうなんですよ。最初は両親から激しく反対されましたが、最終的には僕が好きなことをさせてくれました。

プロになってからも怪我で一年間勝てなくなった時期があって、その時、両親の口から「頑張れ」という言葉は決して出てきませんでした。逆にいつも言ってくれたのは「おまえならできる」と。

だから、何が一番の原動力かと言うと、僕のことを信じ抜いてくれた両親の存在に他なりません。

人間の花を どう咲かせるか

<松岡> 
僕は小学校の時の担任の先生が、「一生懸命という字ではなく、一つの所に命を懸ける、一所懸命が正しいんだ」と教えていただいて、それ以来、「一所懸命」という言葉を大事にしています。

そして、僕の現役時代を振り返ると、人間の花を咲かせた成功者というのは、勝った人とかトップに立った人のことだと思っていました。けれども、現役を退いてからこの二十年間、たくさんの人たちを応援する中で、果たしてそういう人だけが成功者なのかってすごく考えるようになったんです。

『くいしん坊! 万才』という番組をやらせていただいて今年で十八年目を迎えましたが、農家や漁師の方、料理人の方から一般のご家庭の奥様方まで、本当に様々な方々にお会いする機会に恵まれています。

そんな皆さんにお話を伺うと、それぞれの分野で一所懸命に生き、人生のチャンピオンとして輝いている人が成功者だと思うようになったんです。

<道場>
全く世の中に知られないで、自分の仕事に一所懸命打ち込んでいる人って多いですよね。

<松岡>
たくさんいらっしゃいます。

僕は才能がないところから世界の中に入れたので、可能性というのは誰にでもあると信じていて、可能性を引き出すために大事なのはアイデア、創造力だと思っています。

それがどこから生まれてくるのかと言うと、崖っぷちに立たされた時。後がない状況のほうが必死になりますからね。

そういう中で、自分の花を咲かせるために大事なことは、心の声を聞く力を持つことだと思うんです。

普通は失敗すると人のせいにしてしまったりしますが、自分の心の声に従って行動した場合は、たとえ失敗しても嘘や後悔がないですよね。

そういう失敗は必ず成長に繋がっていく。だから、自分の心の声を聞ける人にして、初めて花を咲かせられるんです。


(本記事は月刊『致知』2018年7月号 特集「人間の花」より一部を抜粋・編集したものです)

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これまで45年間、日本中に「致知魂」を注入していただきありがとうございます。そしておめでとうございます。
僕にとっての『致知』は、気づきの時間、自分を見つめる時間、学び成長する時間。
これからも人間学を浴びながら自分の生き様を全うしたい。
だから僕は『致知』を愛読します。

◇松岡修造(まつおか・しゅうぞう)
昭和42年東京都生まれ。10歳から本格的にテニスを始め、慶應義塾高等学校2年生の時にテニスの名門校である福岡県の柳川高等学校に編入。その後、単身フロリダ州へ渡り、61年プロに転向。怪我に苦しみながらも、平成4年6月にはシングルス世界ランキング46位(自己最高)に。7年にはウィンブルドンで日本人男子として62年ぶりとなるベスト8に進出。10年現役を卒業。現在はジュニアの育成とテニス界の発展のために力を尽くす一方、スポーツキャスターなど、メディアでも幅広く活躍している。著書に『挫折を愛する』(角川書店)など多数。

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