2021年05月23日
自身が主宰する女性向け自分磨きスクールや、大手企業をはじめ数多くの企業研修を通じて、これまで数万人の人生を好転させてきた人材教育家・井垣利英さん。プラス思考は生来のものと諦めがちですが、井垣さんは基本を理解し、行動することで「誰でも」プラス思考を身に着けられるといいます。
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プラス思考には「基本」がある
〈井垣〉
人はそもそも幸せになるために生まれてきている。それなのにいま自分が不幸なのであれば、自分自身が間違っている。これがプラス思考の基本です。
よく環境が悪いとか上司の見る目がないとか、周りのせいにばかりしている人が多いんですけど、辺鄙な場所にあろうが行列のできる店はあるし、左遷されても伸びていく人はいるんですよ。だから自分の責任なんです。
働かせてもらっているのに会社や社長に不平不満を言っているなんて言語道断です。仕事がない人がいるのに、働かせてもらって、お給料をもらっている。そのおかげでご飯を食べさせてもらったり、洋服を買わせてもらったり、家に住まわせてもらっている。実は感謝すべきことばかりなんですよ。
親子関係が悪い生徒さんも多いんですけど、親に産んでもらってこの世に存在させてもらっているなど、感謝すべきことに気づくと、一気に関係が改善されます。
「ありがとう」は最もエネルギーの高い言葉
ただ、人は無意識のうちに1日約7万回もマイナス思考を繰り返していると言われています。そういう中で、プラス思考に持っていくには相当な訓練が必要です。
プラス思考とか幸せになるための第一段階として、私は「ありがとう増量キャンペーン」と呼んでいますが、日常生活の中で「ありがとう」をとにかくたくさん言うこと。これはもう絶対にやってほしいことですね。
「ありがとう」は地球上で最もエネルギーの高い言葉なんですね。ところが、「ありがとう」と言うべき場で、「すみません」とか「どうも」と言っている人がすごく多いんです。
例えば、エレベーターで開くボタンを押して待ってくれている人に対して、ほとんどの人が「すみません」と言って乗ってくる。それから、これは特に男性に多いんですけど、挨拶代わりに「どうも」と言ったり、「ありがとう」という意味で「どうも」と言ったりしている。そうじゃなくて、人に何かをしてもらった時には、ちゃんと「ありがとう」と言ってくださいと伝えています。
これに加えて、私はいつもお風呂に入っている時に、自分の体に「ありがとう」をたくさん言っています。頭が回転してくれていること、目が見えていること、耳が聞こえていること、喉が声を出してくれていること、心臓が血液を循環させてくれていること、肺が呼吸してくれていることなど、一つひとつに感謝して、頭ありがとうね、目ありがとうね……って全部やっています。
そうすると各細胞がやる気になると思うんですよ。きょうも一所懸命頑張ったけど、明日もまた頑張ろうって。
(本記事は月刊『致知』2016年12月号 特集「人を育てる」より抜粋したものです) ◉《期間限定の特典付きキャンペーン開催中》お申し込みくださった方に、『小さな幸福論』プレゼント!各界一流の方々の珠玉の体験談を多数掲載。総合月刊誌『致知』はあなたの人間力を高める、学び続ける習慣をお届けします。 ▼詳しくはバナーから!
◇井垣利英(いがき・としえ)
愛知県生まれ。中央大学法学部卒業。フリーアナウンサーなどを経て、平成14年シェリロゼ起業。マナー、話し方、プラス思考、メイクなどの「自分磨きスクール」を東京と名古屋で開催。企業での「社員研修」を含めて年間100本ほど手掛ける。著書に『プリンセス・マナーブック』(大和書房)、『仕事の神様が“ひいき”したくなる人の法則』(致知出版社)など多数。