よき運気を呼び込む、神様が喜ぶお正月の迎え方(井垣利英)

もうすぐ2022年の新しい年を迎えます。お正月とは「年神さま」を家にお迎えし、新しい年の運と幸せを引き寄せるための行事です。そのために、どのような準備や心構えが必要なのでしょうか。正式な作法や行事の意味を知らない方も多いことでしょう。日本人のマナーに詳しい、シェリロゼ代表の井垣利英さんにやさしく解説していただきました。

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お正月の飾りつけ

正月のおもなかざりつけには、門松、しめ縄、鏡もちがあります。まず、鏡もちをかざるだけでもいいのです。行動してみることが、何より大切! 鏡もちは、年神さまがお正月のあいだやどられるものですから、ぜひかざりたいもの。

年の暮れになるとスーパーなどで、小さい鏡もちを売り出します。一人暮らしならそれで十分です。買ってきて、懐紙(かいし)を敷いてかざりましょう。

鏡もちだけでもいいですし、鏡もちの上に橙をのせたいけれど手元にないという場合は、冬の定番のみかんでいいのです。

はじめは「なんだか大変」と少しとまどっても、来年にはもっと色々かざりたくなります。鏡もちをかざっただけで嬉しくなり、そんな自分がステキに思えて幸せな気分になるからです。

部屋の一角をきれいに掃除して、かざりましょう。その鏡もちは元旦に、ぜひお雑煮にして食べてください。年神さまのパワーをいただくのですから、「いいことがありそう」と幸せな気持ちになりますよ。

神様に気づいてもらう目印

お正月かざりの門松は、玄関の灯りのようなもの。街灯もない暗い夜道では、松明を焚いておかないと、そこに家があることを気づいてもらえません。

それと同じで、門松を門のわきに置くことで、「ここにいますよ。家がありますよ」と年神さまにお知らせし、気づいてもらうのです。そうやって、神さまに応援しにきてもらったほうがいいですよね。

灯りみたいなものだからと、イルミネーションライトやアロマキャンドルなどを門松につけないでくださいね(笑)。意味が違います。

門松は、じつは年神さまがやどられる「ヨリシロ」。ヨリシロというのはむずかしい言葉ですね。神さまが寄りついてやどる目印のことをいいます。ヨリシロということは、神さまがそこにいらっしゃるということです。

門松をかざる習慣は大昔からあったのですが、平安時代のころから、「神さまをお待ちしています」という意味をこめて「松」を使うようになったといわれています。「松」に「待つ」をかけた語呂合わせです。

松のほかに、竹をかざりますが、松も竹も一年中葉を落とさず青々と茂る木です。昔の人はそこに力強い生きる力を見出しました。

門松には「一年中、元気で、病気にかからずに過ごせますように」という願いが込められています。

正月の準備として、玄関や台所、トイレなどに「しめかざり」をかざるのも、昔ながらの習慣です。

しめかざりは、「しめ縄」に縁起物などのかざりをつけたものです。「しめ縄」は神社でおまいりするときなどに、よく見かけますね。出雲大社の大しめ縄はとても有名ですし、近所の氏神さまでも鳥居やご神殿、ご神木などにしめ縄が張られています。こんど神社に行ったときにじっくり観察してみてください。きっと発見できると思います。

この神社のしめ縄と正月に家にかざるしめかざりは、じつは同じもの。どちらも「ここから先は聖域(神聖な場所)ですよ」という境界線の意味が込められています。つまり、しめかざりをして家を神社にするようなものです。しめ縄によって結界を張り、わざわいや不浄なものが入ってくるのを防いでいるわけです。


(本記事は『開運#年中行事はじめました』(致知出版社)の内容を一部抜粋したものです)

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◇井垣利英(いがき・としえ)
株式会社シェリロゼ代表取締役、人材教育家、メンタルトレーナー、マナー講師。名古屋生まれ。中央大学法学部卒業。 女性が多く働く全国の企業で、社員研修、講演会を年間100本以上行う。化粧品、ジュエリー、エステティック、介護、幼児教育などに携わる女性のやる気とマナーを向上させ、売上アップにつなげる日本で唯一の専門家。活動は15年以上に及び、これまで、3000人以上の自社スクール受講生の人生を好転させた。テレビ出演、新聞、雑誌の取材は200件以上。『仕事の神様がひいきしたくなる人の法則』(致知出版社)、13万部を突破した『しぐさのマナーとコツ』(学研)など著書多数。

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