2020年08月22日
『致知』をテキストにした勉強会「社内木鶏会」。学びの輪は全国1200社にまで広がり、「社風がよくなった」「業績が上がった」など嬉しい声が続々と寄せられています。その成功事例を発表する「社内木鶏全国大会」が来年で第10回の節目を迎えるあたり、第10大会に出場する5社の取り組みをご紹介していきます。今回はサンフォード株式会社社長・吉田國廣さんのインタビューを配信します。
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「これはすごい」導入を即決
当社は「世代を繋ぐ永続経営」を基本理念に掲げている。しかし、いまのままでこれが本当に実現できるだろうか──。
平成26年1月、私はスポーツや婦人・子供向け衣料品の企画・販売を主業務とするサンフォードの社長に就任しました。当面の業績こそ堅調でしたが、長引くアパレル不況や、海外から押し寄せる新しいファッションの荒波に晒され、業界の先行きは不透明でした。
沈みゆくタイタニック号に乗船しているような危機感、焦燥感から、様々な新規事業を試みるものの、なかなか軌道に乗りません。根本的な意識転換の必要性を痛感していた折に知ったのが、社内木鶏会でした。
当時、『致知』は既に愛読していました。社長になる半年前に取引先で紹介され、「これはすごい!」とすぐに購読を始めたのです。
それまでの私は、他者から学んで自分を省みる姿勢に欠けていました。しかし、『致知』で紹介される一流の方々の生き方には目を開かれるものがあり、常に鞄に入れて持ち歩くほど熱心に読み込むようになりました。当時の私は様々なトラブルを抱えて気持ちが荒んでいましたが、『致知』を通じて人間学の教えに触れるうちに自分の心が徐々に変化し、障害と感じていた相手が小さく見えるようにもなったのです。
こうした経緯もあり、社内木鶏会こそ自分の求めていたものと確信した私は、導入を即決したのです。
創業の志を次世代に
社内木鶏会を始めた当初は、社員の反発が強く、あからさまに拒否の姿勢を示す者も多数いました。
そうした中でも特に心掛けていたのは、社員の感想文一つひとつに丁寧に目を通し、コメントを返すことでした。互いのコミュニケーションが深まったことで、徐々に会の趣旨に賛同してくれる社員が現れ始め、全社がプラスのエネルギーで満たされるようになっていったのです。
この頃は、社員の主体性が格段に高まってきているのを実感しています。以前はなかったことですが、現場で気づいた問題点をもとに、改善策が頻繁に上がってくるようになりました。部署の垣根を越えた横断的な委員会も複数立ち上がり、システム開発や情報発信などの新しい取り組みにも着手することになりました。いずれも社員が自発的に始めてくれたことです。
当社は次回の社内木鶏全国大会に出場します。致知出版社より打診をいただき社員に相談したところ、口々に「出ましょう!」という声が上がったのです。皆の成長を改めて実感し、とても頼もしく思いました。
いまは新型コロナウイルスの蔓延で、当社も大変厳しい局面を迎えています。社内木鶏会の中止も頭をよぎりましたが、社員からの提案で、膝詰めで意見交換する代わりに感想文を回覧する形で開催を続けています。この試練を乗り越え、さらに成長した自分たちの姿を、社内木鶏全国大会という晴れの舞台で披露したい。それが私たちの思いなのです。
よき社員に恵まれ、私はいま、心の底から幸せを感じながら経営に邁進しています。今後はますます企業の選別が進むことが予測されますが、社員が誇りを持って取り組める事業、世の中に真に感謝される事業を推進し、選ばれる企業を目指していく。そのためにも、今後とも社内木鶏会を通じて社員一人ひとりの主体性をさらに高め、創業の志を次代に繋ぐ永続経営を目指していく考えです。
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