2019年01月04日
全国9連覇という偉業を成し遂げた帝京大学ラグビー部。その圧倒的な強さはいかに培われたのか。監督を務める岩出雅之さんに、指導者として心掛けてきたことを語っていただきました。
矛盾することを同時に成し遂げる
――岩出監督の考える指導者の条件とは何ですか。
〈岩出〉
自分がチームをどこに導きたいと考えているのか、その視点がしっかりしていないと何も生まれないと思います。ただ目の前の勝利だけ見ているのと、学生たちの未来まで見てあげているのとでは、彼らの将来はまるで違ってくるでしょう。
ですから指導者に努力や学習意欲のないチームには未来はありません。指導者がこれぐらいでいいと考えたところで、学生たちの可能性を摘み、チームの歩みも止まります。だから指導者は成長し続けなければならないというのが僕の哲学です。
学生はラグビーがしたくて入ってきます。そこで指導者も同じようにラグビーしか見ていなかったら、たぶんお互いにラグビーのことだけで4年間は終わってしまいます。入り口はラグビーでいいと思いますが、指導者が未来をしっかり見据えて指導することで、社会に出て生きる力を育むことができると思うんですね。
僕はいつも学生が卒業する時に言うんです。この4年間が一番幸せだったと思うような人生にするなと。卒業後ももっと大きな夢に挑んでほしいと。
――4年間でさらなる夢に挑む土台をつくるのですね。
〈岩出〉
人間の脳ってすべてをコントロールするんですね。しかし現実的なことにすぐ反応して行動の幅を狭めてしまいがちです。ですから夢を大きく持つことでその幅を大きくするんです。大きな夢を抱くことによって内に秘められた力を引き出すことができる。
ですから僕は指導者として、若い世代たちの可能性を大きく引き出すような指導者でありたいんです。
大学を出てからもっともっと社会で活躍して、幸せになってほしい。そのための根を大学の4年間でしっかり培っていきたいと願っています。
(本記事は『致知』2014年10月号 特集「夢に挑む」より一部を抜粋・編集したものです。『致知』にはあなたの人間力・仕事力を高める記事が満載!詳細・ご購読はこちら)