意あらば通ず 家次 恒(シスメックス会長 グループCEO)

健康診断や入院・手術の折に必ずと言ってよいほど行われる血液検査。いまでは数分後に結果が聞けることが当たり前ですが、ひと昔前は人が顕微鏡で血液検体を覗いて、目視で血球の数を数えていたことをご存じでしょうか?
各界を代表する企業、機関、団体を牽引してきたリーダーに、人生観・仕事観を形成した体験や、貫いてきた信条を披歴いただく連載「私の座右銘」。
今回ご登場いただいたのは、この血球計数装置を日本で初めて実用化した歴史を持ち、世界シェアトップを誇る臨床機器メーカー・シスメックス(兵庫県)の家次 恒会長CEOです。家次氏は、銀行員として出世街道をひた走る中、創業者である義父・中谷太郎氏の急逝に伴って転職。ファミリーカンパニーの域を出ていなかった、いわゆる町工場を、年商5千億円のグローバルグループへと育て上げられました。その手腕と経営哲学は、いかにして培われ、実践されたのでしょうか。

「意あらば通ず」

家次 恒
シスメックス会長 グループCEO

これは、私の実感そのものです。意、とは他に左右されない自分の思いのこと。人生も経営も環境は刻一刻と変化しますが、それでフラフラしては何も成し得ません。誰かがこう言うから、ではなく「私はこう思う」「我々はこれを目指す」という意を堅持する。それがあれば、自ずと道は開けるものなのです。
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~本記事の内容~
◇都市銀行の出世コースから義父が興した町工場へ
◇現場を知り、会社の強みを磨く
◇世界トップシェアはかくして生まれた

プロフィール

家次 恒

いえつぐ・ひさし――昭和24年大阪府生まれ。48年京都大学卒業後、三和銀行(現・三菱UFJ銀行)入行。61年東亞医用電子(現・シスメックス)に取締役として入社。平成8年社長。25年より会長兼務(令和5年社長退任)。28年より神戸商工会議所会頭(令和4年退任)。


編集後記

日本の大病院では実に約7割に機器を納入しているという、血球計測装置のリーディングカンパニー・シスメックス。先月、日本中を沸かせたミラノ・コルティナ冬季オリンピックにて、フィギュアスケート女子で銀メダルを手にした坂本花織選手の所属元として、社名を目にした方がいらっしゃるかもしれません。
機器の製造販売に限らず、検査試薬の提供やメンテナンスまでを手がける同社は、かつては志に燃える〝町工場〟でした。その牽引役である家次会長のお話は、スピード感と熱気に溢れ、企業人として多くの学びをいただくものでした。
「意あらば通ず」。会長自らの実感がこもった座右の銘が、心に響いてきます。

2026年4月1日 発行/ 5 月号

特集 人を育てる

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