2025年09月07日
◎各界一流プロフェッショナルの体験談を多数掲載、定期購読者数No.1(約11万8,000人)の総合月刊誌『致知』。人間力を高め、学び続ける習慣をお届けします。テレビドラマ『不良少女とよばれて』で知られる俳優のいとうまい子さんは18歳から芸能活動を続けてきました。そしていま、研究者、経営者、大学教授等々、八面六臂の活躍で注目を集めています。東京の情報経営イノベーション専門職大学で生徒に教えている「ヒューニング学」について語っていただきました。
(本記事は『致知』2025年9月号 特集「人生は挑戦なり」より一部を抜粋・編集したものです)
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芸能活動の傍ら大学教授に就任
――いとうさんは芸能活動の傍ら、研究活動や会社経営など多方面で活躍されていますが、この度大学教授にも就任なさったそうですね。
<いとう>
4月から東京の情報経営イノベーション専門職大学で授業を行っています。人生って分からないものですね。高校を出て大学へ進学した時は、芸能活動が忙し過ぎて一度も通えずに中退したんです。そんな私が大学の教壇に立っているんですから(笑)。
――大学では何を教えていらっしゃるのですか。
<いとう>
「ヒューニング学」です。ヒューニングとは、ヒューマン(人間)のチューニングです。楽器にチューニングが必要なように、人間もチューニングされていなければ十分に能力を発揮することができません。自分に制限をかけているブレーキを外して、悩みから解放され、本来の能力を存分に発揮するために学んでいただきます。
一昨年(2023年)に中村伊知哉学長から、ぜひ本学で教えてほしいとお声がけいただいたんですけど、私に人を教えることなんかできないと思ってお断りしました。でも去年またお声がけいただいて、何か私の役割があるのかもしれないと思って承ることにしたんです。
私はいま東京大学で分子構造の研究をしているので、最初はその分野の授業を想定していました。でも中村学長から、起業する人を育てる大学なので誰も教えていないものをお願いしたいと言われて、ヒューニング学の講義をすることにしたんです。ヒューニングを学問としてお教えするのは、私が初めてなんですよ。
――授業の手応えはいかがですか。
<いとう>
最初は少しぎこちなかったんですけど、私自身の体験を交えたり、フィードバックをもらったり、工夫を凝らしながら進めていくうちに、学生さんの理解も深まってきました。いまは本当に和気藹々とやっていて、次の講義はどう進めようって、毎回ワクワクしながら取り組んでいます。
最近は芸能界で自ら命を絶ったり、ビジネスマンの方でも鬱になってしまう方がとても多いじゃないですか。だから学生さんには、社会に出て悩んだ時に自分を取り戻せるスキルをいまから身につけておいてほしいんです。
私自身ももっと早くにヒューニングと出合っていたら、地獄の10年間ともいえるような辛い20代を過ごすこともなく、もっと楽しく、自分らしく生きられたのではないかと思いますから。
華やかなデビューから一転、「地獄の10年間」と振り返る不遇の20代を乗り越えて、彼女はいかにして運命を切り開いてきたのか。人生のターニングポイント、そして自身を挑戦へと突き動かす思いに迫りました。
↓ インタビュー内容はこちら!
◆芸能活動の傍ら大学教授に就任
◆他人軸から自分軸へ
◆恩返しのため45歳で大学に挑戦
◆スクワット運動を促すロボットを開発
◆2度の領域変更を経て東京大学へ
◆興味を持つことそして感謝すること
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◇いとうまい子(いとう・まいこ)
昭和39年愛知県生まれ。57年第1回ミスマガジンでグランプリを獲得して芸能界入り。テレビや映画、舞台などに出演しながら、平成22年早稲田大学人間科学部eスクールへ入学。博士課程まで進み、現在は研究者、経営者としても活動中。令和7年情報経営イノベーション専門職大学教授に就任。
◎各界一流プロフェッショナルの体験談を多数掲載、定期購読者数No.1(約11万8,000人)の総合月刊誌『致知』。人間力を高め、学び続ける習慣をお届けします。※動機詳細は「③HP・WEB chichiを見て」を選択ください