「主体性を持って取り組めば、やりがいは自然と生まれる」―松岡修造さんが語る、物事に取り組む心構え

志に燃える若者たちの〝羅針盤〟となる記事をお届けしたい―。
そんな思いのもと2010年に始まった月刊誌『致知』の人気連載「二十代をどう生きるか」。この度、150回を超える連載の中から各界トップ33名の方々の〝生きた実践哲学〟を詰め込んだ『20代の仕事の教科書』が刊行されました。本書の中から、元プロテニス選手で、スポーツキャスターの松岡修造氏が語る、物事に取り組む上での心構えについてご紹介します。

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自分の目指すべき目標を明確にする

失敗続きだった20代の中でも顕著な失敗が目標設定でした。

当時、日本のテニス界では世界ランキング100位以内に入ることは夢のまた夢。

世界的なテニスコーチで、渡米後にコーチになっていただいたボブ・ブレットさんから高校3年生の時に「5年間頑張れば100位以内に入れるかも」と言われた時も、心のどこかでは「あり得ない」と思い込んでいました。

そのため実際に20歳で100位以内に入った時点で、僕は夢を叶えたのです。

と同時に、最初から世界のトップ選手になるという大きな目標を掲げていなかったために、結果として世界ランキング46位で止まってしまったのでしょう。

当時のツアーの回り方に関しても周囲から「失敗だ」と散々に言われ続けました。

テニスの世界大会は3つのレベルに分かれていますが、コーチのアドバイスもあり、僕は実力が伴わない段階から1番レベルの高い大会に出場していました。

当然予選で負けるため、本戦にはほとんど出場できません。しかし、これが後に奏功するのです。

勝てなくとも上位大会に出場し、トップ選手といつも行動を共にしたことで、トップ選手と同じ思考癖が身につきました。

その結果、トップ選手と遜色なく戦うことができる実力がついたのです。

下位大会からスタートしていれば、いつまでも未熟な考え方しかできなかったでしょう。

20代は社会人になりたてで、どの世界においても組織の下部にいるため、やりたくない仕事をしなければいけないことも多いと思います。

その時にどんな目標を抱いて、どんな考え方で取り組むか。それによって同じ仕事をしても結果が驚くほど変わってきます。

言われたことだけやる仕事がつまらないのは当然で、自分にしかできないことは何かと主体性を持って取り組めば、やりがいは自然と生まれるものです。

そのためには、自分の目指すべき目標を明確にしておくこと。

それがなければ、正しい努力はできませんし、人と違うやり方を工夫する発想力も生まれません。

これは30歳で現役を退き、スポーツキャスターなど様々な仕事をさせていただく中で一層痛感したことでした。


(本記事の内容は、『20代の仕事の教科書』(藤尾允泰・監)より抜粋しています。)
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◉〈掲載情報〉
人気連載「二十代をどう生きるか」に松岡修造さんが登場! 失敗だらけだったという自身の二十代を振り返りながら、そこから世界で活躍できるようになるまでの「失敗力」の磨き方について、羽生結弦選手の例を交えて熱くお話しいただきました。
 本記事は致知電子版でお読みいただけます。記事はこちら

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