2022年01月31日
月刊『致知』の歴史に刻まれた珠玉の記事と言葉を選び、いまを真剣に生きる人々に向けて贈る人間学の決定版『人間学入門』。どれほど時代が変わろうとも、どんな試練に遭おうとも、自分に与えられた生命を精一杯に生き抜いた人たちがいる――。人間学の要諦を説いた本書から、森信三氏、坂村真民氏、稲盛和夫氏、渡部昇一氏、三浦綾子氏、樋口武男氏など、一道を貫き、逆境を乗り越え、経営を極め、人生を輝かせた不世出の先達たちの言葉と教えをご紹介します。※肩書は掲載当時
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人生・仕事の道しるべとなる言葉たち
●「真理は現実を変革する威力を持つものでなければならぬ」(森信三/教育者・哲学者)
●「人間は、進歩か退歩かの何れかであって、その中間はない。現状維持と思うのは、じつは退歩している証拠である」(森信三/教育者・哲学者)
●「結局、多少能力は劣っていても、真剣な人間のほうが最後の勝利者となるようです」(森信三/教育者・哲学者)
●「男は一生、何に命を懸けるかというのが、私の一つの命題です」(坂村真民/詩人)
●「鳥は飛ばねばならぬ 人は生きねばならぬ」(坂村真民/詩人)
●「あらゆるものと呼吸を合わせていったら、どんなに苦しい時でも苦しくない」(坂村真民/詩人)
●「私たちそれぞれが生まれてきた人生の目的は、世のため人のために尽くすことです。一燈照隅といいますが、どんな人でも素晴らしい役割を持って生まれてきたわけです」(稲盛和夫/京セラ創業者)
●「世のため人のために尽くそうとすることによって、自分の運命を変えていくことができる」(稲盛和夫/京セラ創業者)
●「善きことを追求することで、事業を発展させることができる」(稲盛和夫/京セラ創業者)
●「人生のドラマという作品をつくるために、宇宙の創造主がそれぞれの人に、それぞれの任務にふさわしい才能を与えてくれている」(稲盛和夫/京セラ創業者)
●「嘘とごまかしは絶対にあかん」(樋口武男/大和ハウス工業会長・CEO)
●「闘ったら必ず勝て」(樋口武男/大和ハウス工業会長・CEO)
●「スピードは最大のサービスだ」(樋口武男/大和ハウス工業会長・CEO)
●「プラス思考ができない人間は、いい知恵は生まれないし、いい人との出逢いもない」(樋口武男/大和ハウス工業会長・CEO)
●「自分が主役である人生を送れ」(渡部昇一/上智大学名誉教授)
●「意志の範囲にあるものとないものを見定めて、あるもので最善を尽くす、ないものは諦める」(渡部昇一/上智大学名誉教授)
●「骨の髄で願望が燃える時、天の一角から可能性が降ってくる」(渡部昇一/上智大学名誉教授)
●「人は誰でも災難とか苦しみに遭いますが、その時に、そばに誰がいたかということが大切です」(三浦綾子/作家)
●「どんなに長いトンネルでも限りがある。必ずトンネルを出る日が来る」(三浦綾子/作家)
●「神は無駄なことはなさらないお方だと思いますね。神の与えたまう試練には、それなりの深い意味がある」(三浦綾子/作家)
(本記事は書籍『人間学入門』〈致知出版社〉より一部抜粋・編集したものです)
◇追悼アーカイブ◇
稲盛和夫さんが月刊『致知』へ寄せてくださったメッセージ
「致知出版社の前途を祝して」
平成4年(1992)年
昨今、日本企業の行動が世界に及ぼす影響というものが、従来とちがって格段に大きくなってきました。日本の経営者の責任が、今日では地球大に大きくなっているのです。
このような環境のなかで正しい判断をしていくには、経営者自身の心を磨き、精神を高めるよう努力する以外に道はありません。人生の成功不成功のみならず、経営の成功不成功を決めるものも人の心です。
私は、京セラ創業直後から人の心が経営を決めることに気づき、それ以来、心をベースとした経営を実行してきました。経営者の日々の判断が、企業の性格を決定していきますし、経営者の判断が社員の心の動きを方向づけ、社員の心の集合が会社の雰囲気、社風を決めていきます。
このように過去の経営判断が積み重なって、現在の会社の状態ができあがっていくのです。そして、経営判断の最後のより所になるのは経営者自身の心であることは、経営者なら皆痛切に感じていることです。
我が国に有力な経営誌は数々ありますが、その中でも、人の心に焦点をあてた編集方針を貫いておられる『致知』は際だっています。日本経済の発展、時代の変化と共に、『致知』の存在はますます重要になるでしょう。創刊満14年を迎えられる貴誌の新生スタートを祝し、今後ますます発展されますよう祈念申し上げます。
――稲盛和夫
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