仕事や人生に役立つ致知活用法 ある営業マンの『致知』の生かし方
〜自分にないものを『致知』から借りる〜
人材バンク系営業マン(29歳)のインタビュー
Q:『致知』との出会いは?
初めて飛び込み営業をした先の取締役総務部長に紹介していただきました。
まだ社会に出たばかりの23、4歳の頃です。
Q:どんな時間に『致知』を読んでいますか?
もう、『致知』が届くのが待ち遠しくて、月初は家に「『致知』届いている?」と電話するくらいです。
来たらすぐ読むし、電車の移動のときには必ず今月号と、バックナンバー2、3冊を持ち歩いています。
Q:ご自分の営業にはどう生かしていますか?
人材採用の営業ですから、お会いするのは経営者や人事部長の方が中心です。
- ①初回訪問
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企業様の業種や業績を調べて、同じ業界の社長さんが出ている記事とか、業績が伸び悩んでいる企業様には会社再建をされた社長さんの記事などを持っていき、話の流れに応じてゴソゴソっと(バックの中から)出して「私が定期購読している『致知』という雑誌にこんな記事が載っていたんですよ」と。
- ②2回目以降の訪問
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初回の面談でいろいろ話をしているうちに個人的な趣味のお話も出ますよね。
例えばお寺が好きだとか。
そうすると、2回目に訪問する時は、『致知』に掲載されていたお坊さんの記事とか宮大工さんの記事を持っていくんです。
あるいは子供の教育のお話が出たら、「『致知』に論語の素読が子供の教育にいい」という記事がありましたよ」と。
そうすると、「他におもしろい記事はないの?」と聞いてこられる方もいて、「じゃ、次にくるときにお持ちしますね。その時に提案の企画書もお持ちします」と、次のアポイントも取れることもあるんです。 - ③お客様に『致知』を紹介することも
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中には『致知』を定期購読されるお客様もいらっしゃいます。
毎月同じ時期に『致知』が届くじゃないですか。それによって共通の話もできるんですね。
採用の会社なんて世の中ゴマンとあるし、営業マンだって入れ替わり立ち代り訪ねてきます。
その中で『致知』で結ばれていると、私だけは特別という感じになるんですね。
Q:信頼や絆が生まれる?
人材採用の営業は、会社の生命線ともいえる「人」の採用をお手伝いする仕事です。
目に見える商品を扱っていない分、より営業マンと会社との信頼が重要視されるんです。
その企業の社風と人材をいかにマッチングさせるか。
そのためには社長様の考えを知らなければなりません。
『致知』の記事を通して、「いや、実は若い頃に同じような経験があるんだよ」と話していただけたりすると、学生さんや中途採用を希望されている方に「A社の社長さんはこんな思いで経営をされているんだよ」と伝えられる。
それを知った上で面接を受けていただくので、より決定率が上がるわけです。
『致知』を営業に持っていくことで、「こういう雑誌を読んでいる人や会社なら、仕事を任せてもいいかな」とチャンスをもらえる。
そして企業に合う人材をご紹介できるから、より信頼が増すのだと感じています。
なにせ若くて経験がない中で営業の仕事をはじめたので、自分にないものを全部この『致知』から借りて、経営者の方々とお話してきたところはありますね。