2 月号ピックアップ記事 /二十代をどう生きるか
学ぶ者は勝利する 和佐見 勝(AZ-COM丸和ホールディングス社長)

「桃太郎便」で知られる丸和運輸機関を中核会社として、3PL(物流一括請負)事業を展開するAZ-COM丸和ホールディングス。同社を徒手空拳で立ち上げ、一代で東証プライム上場の大企業へと発展させてきたのが和佐見勝氏である。24歳で無一文になった氏は、いかにして運命を開いてきたのか。必死で仕事に没頭した若き日々を振り返っていただき、経営者としての原点に迫る。

私は、仕事の報酬は仕事であると考えています。価値のある仕事をすれば、新たな仕事が来る。
ただし、「自分が頑張っています」というレベルでは駄目で、お客様から感謝されるくらいの仕事をすることが肝要だと実感しています
和佐見 勝
AZ-COM丸和ホールディングス社長
埼玉県吉川市に本部を構える当社は、2025年に創業55年を迎えました。半世紀の起業家人生を総括すると、まさに報恩感謝の日々だったと思います。誰かがやらなければならないことを率先垂範で実行し、社会に恩返しをする。この報恩感謝の精神こそが当社を支え、経営発展の基礎になっていると実感しています。
1945年、吉川市で名の知れた豪農の家系に生まれ、8人きょうだいの四男として伸び伸びと育ちました。しかしながら、私が小学校に入学する前に母親が結核を患い、入院生活を余儀なくされてしまったのです。
当時はまだ特効薬もなく、隔離されていて会うこともままなりません。小学3年生の夏休み、会いたい気持ちを抑え切れずに、鎌ケ谷の病院まで自転車を2時間走らせましたが、「子供は病院に入れない」と呆気なく突き返されました。
それでも、……(続きは本誌にて)
~本記事の内容~
◇「母親の病気を治そう!」
◇誰よりも働いた修業時代
◇逃げない、諦めない、負けない
◇仕事の報酬は仕事である
◇20代は学ぶ時代
プロフィール
和佐見 勝
わさみ・まさる――昭和20年埼玉県生まれ。15歳から都内の青果店で修業し、19歳で独立。24歳で運送業を起業、48年丸和運輸機関を設立、社長に就任。平成26年東証二部上場を経て、翌年東証一部上場。現在は日本3PL協会会長、東埼玉テクノポリス共同組合理事長、公益財団法人和佐見丸和財団代表理事も務める。
編集後記
取材は12月4日(木)、AZ-COM丸和ホールディングス東京本部にて行われました。和佐見さんは30年に及ぶ『致知』愛読者です。凛々しい佇まい、ハキハキとした若々しい口調と、とても80歳とは思えないバイタリティーに満ち溢れていました。「逃げない、諦めない、負けないの3つが血液のように流れている」「学ぶ者は勝利する」との実感の籠った言葉の数々に勇気づけられます。

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