前進あるのみ 小笠原 浩(安川電機会長)

各界を代表する企業、機関、団体を牽引してきたリーダーに、人生観・仕事観を形成した体験や、貫いてきた信条を披歴いただく連載「私の座右銘」。
今回ご登場いただいたのは、福岡県北九州市に本社を構える産業用ロボットのグローバル企業・安川電機の会長を務める小笠原浩氏です。小笠原氏は2016年の社長就任以降、自ら旗振り役を担い、同社のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進してきました。若手時代の経験で培われた自身の座右の銘を交え、経営者としての信念に迫ります。

データを世界の共通言語に

小笠原 浩
安川電機会長

福岡県北九州市に本社を構える安川電機は、今年創業110年の節目を迎えました。経営理念「事業の遂行を通じて広く社会の発展、人類の福祉に貢献する」に則り、炭坑用電機品の受注生産から電動機(モータ)の開発、システムエンジニアリング、メカトロニクス、産業用ロボットまで、都度業態を変えながら時代の主力産業を支えてきました。現在では世界30か国にビジネス拠点を擁し、連結売上高は5,377億円を計上、産業用ロボットなど3つの主要事業で世界シェアトップクラスを誇っています。

九州工業大学情報工学科を卒業した私が当社に入社したのは、1979年でした。当時は大不況を脱して間もなく、就職市場も冷え切っていた中、求人欄で偶然見つけた子会社の安川情報システム(現・YEデジタル)を受けました。しかしながら、ひょんなことから親会社の安川電機の採用となり、ソフトウエア開発を手掛ける計算機制御設計課に配属されたのです。
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~本記事の内容~
◇筋道を立てて前進すれば物事は必ず成就する
◇データを世界の共通言語に データが見えれば人は動く

プロフィール

小笠原 浩

おがさわら・ひろし――昭和30年愛媛県生まれ。54年九州工業大学情報工学科卒業後、安川電機製作所(現・安川電機)入社。主にソフトウエア開発畑を歩み、平成18年取締役、25年取締役常務執行役員、27年専務執行役員を経て、28年社長に就任。令和4年会長兼社長、5年より現職。


編集後記

9月5日(金)、安川電機の東京支社を訪ねると、小笠原さんは笑顔で迎えてくださいました。イキイキとした語り口調でざっくばらんにご自身の歩みを振り返っていただきました。大企業の看板に臆せず、果敢に挑戦を重ねる小笠原さんの実践から、道なき道を切り拓く要諦を感じ取ることができました。

2025年11月1日 発行/ 12 月号

特集 涙を流す

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