成り行きに任せる勇気 大田弘子(政策研究大学院大学(GRIPS)学長)

各界を代表する企業、機関、団体を牽引してきたリーダーに、人生観・仕事観を形成した体験や、貫いてきた信条を披歴いただく連載「私の座右銘」。
今回ご登場いただいたのは、世界各国から未来の政策リーダーや研究者が集う国立大学法人 政策研究大学院大学の学長を務める大田弘子さんです。もともとジャーナリストに憧れ、メディアへの就職を切望するも、大卒女性でも就職が困難を極めた時代の逆風に直面。しかし図らずも就いた仕事を通して、自らも知らなかった適性に気づき、名門・大阪大学で教鞭を執ることになり、果ては未経験から官僚、大臣という重責を担ってこられました。
ご自身が全く想像していなかった、他の誰も歩んだことのないキャリアを、必死真剣の姿勢で築いてこられた大田学長に、人生の指針としている言葉をお伺いしました。

成り行きに任せる勇気

大田弘子
政策研究大学院大学(GRIPS)学長

これは漫然と流れに身を任せるという意味ではありません。新たなことに挑む時、損得勘定や思い煩(わず)らいをせず、のめり込む覚悟。どう料理されてもいいぞと、まな板の上の鯉(こい)になる勇気です。この勇気が、自分を然るべき場所へ導いてくれたと感じています。
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~本記事の内容~
◇その仕事にのめり込む覚悟 まな板の上の鯉になる勇気
◇根回しは真剣勝負、何があっても腹を立てるな
◇新しいことに挑戦すれば新しい自分に必ず逢える

プロフィール

大田弘子

おおた・ひろこ――昭和29年鹿児島県生まれ。51年一橋大学卒業。大阪大学客員助教授などを経て平成9年政策研究大学院大学助教授、13年同大教授。14年内閣府に出向。18年より安倍・福田両内閣で経済財政政策担当大臣。大学復帰後、令和4年より学長。


編集後記

大田弘子学長は、女性のキャリア形成の道がほぼ閉ざされていた時代の中で、名門大学で教員を務め、政治の中枢で仕事を任されるなど、類を見ない半生を歩んでこられました。お会いすると、機知に富んだお話と、それを実にいきいきと語るお姿に感銘を受けました。生きていると様々な障壁に直面しますが、そこで「成り行きに任せる勇気」を持てるかどうかが、充実した人生を築けるかどうかの分水嶺なのかもしれません。

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