2018年02月06日
19歳で肝臓がんを発病し、25歳のいまも明るく
病と向き合い続ける山下弘子さん。
その前向きな生き方は多くの人に希望と勇気を与えています。
山下さんが前向きに明るく生きる理由の一つは
どのような小さなことにも感謝し続ける姿勢にあるように感じます。
山下さんの発言の一部をご紹介しましょう。
「そういえば、体に薬疹ができた時、不思議なことがあったんです。
近々友人とトルコ旅行に行くことになっていて、
『それまでには絶対に治す』と決めました。
旅行に行きたいという邪な気持ちでしたけど、
いろいろなものに感謝していた気がします。
食事に感謝して胃で消化されて栄養として
全身に行き届く様子をイメージしてみたり、
母が近くで見守っていてくれることにも感謝、生きていられることにも感謝。
そうしたら4日ほどして本当に薬疹が引いてしまったんです。
皆からは奇跡だと驚かれました」
「私はがんになって、いろいろなことにすごく感謝できるようになりました。
人間って本当に面倒臭い生き物だし、
ありがたみの分からない生き物だなって最近思うんです。
例えば、普通にご飯が食べられるのはとてもありがたいことなのに、
食べられなくなった時にやっとそのことに気づいたりだとか。
私は足の骨にがんが転移してから歩くことが実はすごいことだと気づいたし、
気管支の部分にがんがバーツと広がって初めて呼吸のありがたさに気づきました」
病と向き合うことによって人生の深い気づきを得た山下さん。
その生き方は私たちに多くのことを教えてくれています。
山下 弘子
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※特集「天 我が材を生ずる 必ず用あり」P50
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