自分を創る禅の教え

月刊『致知』で人気連載中の臨済宗円覚寺派管長・横田南嶺老師による「禅語に学ぶ」。本連載が単行本化として、まもなく出版されます。本書では、40年以上禅の教えに触れてきた著者が「恩を知って恩に報ゆ」「一撃、所知を忘ず」「歩歩是れ道場」「忍を懐いて慈を行じる」といった24の禅語を解説。人々との心温まる感動逸話や、こよなく愛する坂村真民詩などを紹介しながら分かりやすく綴られています。また、『致知』には未収録の文章も収録されています。

禅語を読むには頭であれこれと解釈することよりも、腰骨を立てて体で読むことが大切だと説く橫田老師。味わい深い禅の言葉と、氏が禅問答に取り組む気持ちで執筆したと語る珠玉の解説は読み手に生きる力を与えてくれます。それぞれの人生において禅語から何を学び、どう生かすか。古来、多くの人が心の支えとしてきた教えを現代に繋ぐ本書は、人生を創る言葉として寄り添ってくれることでしょう。

本日は発売前の本書から一部をご紹介いたします。

悟りの4つの型

臨済禅師の語録である『臨済録』には、「四料揀」と呼ばれる独自の教えがある。

師、晩参、衆に示して曰く、「有る時は奪人不奪境、有る時は奪境不奪人、有る時は人境倶奪、有る時は人境倶不奪」。と原文には簡潔に臨済禅師の言葉が記されている。4つの料揀だが、料ははかること、揀は選ぶこと、4つの悟りの型といっていい。

臨済禅師の教えの一つに、「随処に主と作る」というのがある。どんなところでも自らの主体性を持てという意である。主体性を実際にどうはたらかせてゆくか、そこに四通りの型を臨済禅師は説かれたのだと受け止めている。

教学的には難しい問題である。そもそもこの「四料揀」自体が、臨済禅師が直接説かれたものでなく、後世に付けられたという説もある。しかしながら、ここでは、あまり難しく詮索するよりも、お互いの人生を歩んで行く道において、そのよすがになるものとして学んでみたい。あえて人間学的に学んでみようと試みる。

要は人と境との関わり合いに4通りがあるということだ。人とは主観であり、境とは客観である。人は自分であり、境は外の世界だ。お互いの生活はこの人と境との入り組みにすぎない。自分と外の世界との関わり合いしか、ありはしない。その自分と外の世界との関係を臨済禅師は4つに分けられたのだ。

第一の「奪人不奪境」とは主体を奪い、客体を奪わないという。自分が無くなって外の世界だけになり切ることだ。

第二の「奪境不奪人」とは客体を奪い、主体を奪わない、外の世界が無くなり自分だけになることだ。この時、自分だけの天下になる。

第三の「人境倶奪」とは主体も客体もともに奪う。自分も外の世界もともに無くなるのである。

第四の「人境倶不奪」とは、主体と客体ともに奪わない、自分も外の世界もそれぞれが思うがまま自由に振る舞うのである。

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目 次
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第一章 縁に生かされる
第二章 いのちのはたらき
第三章 自己をつかむ
第四章 仏心に目覚める
第五章 こころを磨く

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