被災地で起こった奇跡


東日本大震災で壊滅的な被害を
受けた岩手県陸前高田市。

老舗醸造業を営む八木澤商店もまた、
本社、工場すべてが流されました。

「もう再建は無理だ」

誰もがそう考えられたことでしょう。

ところが、あれから4年半にして、
八木澤商店は奇跡の復活を成し遂げました!!

そこで本日はその再建の象徴ともなった
ある商品誕生のエピソードをご紹介します
!!

 

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 「老舗企業再建への道」
                  
        河野通洋(八木澤商店社長)
         

 

        

『致知』2015年12月号

         特集「人間という奇跡を生きる」より

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その一方で八木澤商店再建の象徴となったのが、
昨年秋に工場で搾られた「奇跡の醤(ひしお)ですね。
  
――「奇跡の醤」?
もともとは北里大学と釜石市、岩手県が
共同でつくった海洋バイオテクノロジー釜石研究所が、
市販の醤油を無作為に集めて
アミノ酸の数値分析をやっていたんですよ。
そうしたらアミノ酸の種類が
えらい多いのが一つだけあって、
それがうちの醤油だったんです。
ぜひ共同研究をということになって、
研究所の方が醪(もろみ)をサンプルとして
持ち帰っていかれたちょうどその一か月後ですよ、
津波で全部流されたのは。
釜石にあった研究所も津波にやられたのですが、
頑丈なつくりで建物は流されなかったんです。

 

そのおかげで密閉容器に保管されていた醪が、
瓦礫の下で何とか無事だったんですよ。
――あぁ、すべてが津波で流された中でも
  残っていたというので、
  「奇跡の醤」なのですね。
そうです。その醪があったからこそ、
八木澤商店のDNAを受け継いだ
醤油を復活させることができたんです。
震災直後には醪のことも気になってはいましたが、
それどころではありませんでした。
社員たちが家族や家を失っているわけで、
そっちのほうが最優先事項でしたから。
流れたものはしょうがない。
時間はかかるかもしれないけど、
また新しくつくり出せばいいんだという気持ちでした。
それだけに、震災から一か月くらいが過ぎた頃に
研究所の方から「醪が生きてますよ」
という電話をいただいた時には、本当に嬉しかった。
これがあるとないとでは大違いですからね。
工場を再建できる見込みなんか、
これっぽっちもない時でしたけど、
再建に向けた希望の光が灯った気がしました。


八木澤商店再建の歩みは、
  最新号(12月号)のP56~を
  ぜひご覧ください!

 

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  最新号のテーマは
    「人間という奇跡を生きる」
 
  12月号のおすすめ記事を紹介します
  レイアウトも見逃せませんよ

  
「生きているという

 この素晴らしき人間の奇跡」

 桜井邦朋
(宇宙物理学者、神奈川大学元学長)
 &
 山崎直子
(宇宙飛行士)
 &
 村上和雄
(筑波大学名誉教授)

 ・  ・  ・  ・  ・

 私たち人類が解明できない謎は
 数知れません。

 宇宙や生命に関する謎も同様です。

 桜井邦朋氏は宇宙を、
 村上和雄氏は遺伝子の世界を
 研究する中で、
 その深奥、かつ神秘の世界に
 触れ驚愕したといいます。

 宇宙飛行士として
 ディスカバリー号に
 搭乗した山崎直子さんを迎えて、
 人間として生きることの奇跡を
 3人で語り合っていただきました。



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