2016年10月31日
◇ あなたの人間力を高める ◇
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致知出版社の「人間力メルマガ」 2016.11.1
テレビのコメンテーターとしても人気の
齋藤孝さんは、読書家としても有名です。
その齋藤さんが特にお薦めなのが、
古典や文学作品を声に出して読む素読。
素読の効果とは
どのようなものなのでしょうか。
────────[今日の注目の人]───
☆ 素読のすすめ ☆
齋藤 孝(明治大学文学部教授)
※『致知』2016年12月号【最新号】
※特集「人を育てる」P22
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私が素読を続けてきて思う
素読の素晴らしさは、
先人の知恵が自然と体に刻まれていく
感覚を覚えることにあります。
宮澤賢治が
「からだに刻んで行く勉強」
が大事だと言っていますが、
素読によって覚えたものは
自分の中で生き続けていて、
長期的に人生を支えてくれる。
何かトラブルが起きた時に、
記憶した言葉が甦ってきて
励ましてくれる。
そんな感覚があるんですね。
その点、昔の知識人、教養人は
古典や名文を暗誦して、
ある種の暗誦文化を
築いたわけでしょう。
そして、それが
明治維新の原動力ともなっていった。
その暗誦文化を日本が
いつ失ってしまったかについて
評論家の唐木順三さんが
「漱石、鴎外は素読世代だから、
暗誦ができて知識が体に刻まれていた。
しかし、大正時代になると
知識を教養として身につける
教養世代が出てきて、
素読世代は終わりを告げた」
という意味のことを
おっしゃっています。
イギリスではシェイクスピアやバイロン、
フランスではラシーヌなどが
学校教育で暗誦されています。
世界を見渡しても日本ほど……
※では、具体的にどのような本を
どのように
素読したらいいのでしょうか。
詳しくは最新号で紹介しています。