2017年03月08日
洋菓子メーカーのエーデルワイス。
創業者である比屋根さんが語る、
洋菓子職人を目指した意外な
きっかけとは?
───────「今日の注目の人」───
☆ 夢は世界を旅すること ☆
比屋根 毅(エーデルワイス会長)
※『致知』2017年4月号【最新号】
※連載「二十代をどう生きるか」P94
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そもそも私は、子供の頃から
菓子職人になりたいと
思っていたわけではない。
アルバイトとして偶然
携わった仕事が本業になったのである。
これも元を辿れば、
私自身の失敗に行き着く。
海に囲まれた小さな島に
生まれ育ったため、いつしか
「この海は世界に通じている。
島を出て世界中を旅したい」
と夢を抱くようになった。
無線通信士になる。
そう決意し、石垣島を飛び出した。
(中略)
沖縄本島では那覇にいる
伯父の家に住み、菓子屋で
アルバイトしながら夜間通信学校に
通って勉強に励んだ。
ところが、試験の結果は不合格。
私は諦め切れず、本土に行って
もう一度チャレンジしようと考え、
船で大阪に向かった。17歳の時である。
当時の沖縄は
アメリカの統治下にあり、
船の中で軍票を日本円に替えたり、
検疫として消毒用の
白い粉を体に撒かれたりした。
そうして大阪に着き、
仕事を探すため職業安定所に行くと、
多くの店の募集欄に
「沖縄人、朝鮮人はお断りします」
と書いてあり、大きなショックを受けた。
当時はそういう差別が
罷り通っていたのである。
逆にそのことが私の心に火を点けた。
「内地の人に負けるものか」
という反骨精神を原動力に、
職安から紹介された
ナイス食品という菓子屋で
働きながら夜学に通い、
通信士合格を目指して勉学に
打ち込む生活が始まった。
ところが…
※まさに青天井の努力で
スイーツの道を切り拓いて
こられた比屋根さんの
歩みの続きは本誌でどうぞ!