2017年09月08日
本日は京都ホテルオークラにて、
『致知』愛読者の集いin京都が13時20分から開催されます。
そこで本日は講師でもある井村雅代さんの
インタビュー記事の一部をご紹介します!
井村 雅代(シンクロナイズドスミング日本代表ヘッドコーチ)
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※『致知』2016年12月号
※特集「人を育てる」P14
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──五輪で合計13個ものメダルを獲得してこられましたが、
人を育てる秘訣は何ですか。
試合が終わった時に、やっぱりこの先生に
ついてきてよかったと言わせたい。
いつもそう思いながら指導しています。
この頃は特に、この子たちの人生の大切なひと時を
預かっているんだと強く思うようになりました。
自分の導き方一つで全く違う人生を辿ることになる。
だから一人ひとりの人生を大事にすること。
それは特に心掛けています。
ですから日々の練習では、一つでもいいから絶対に
上手にして帰らせようという思いで指導するんです。
しんどいだけで終わらせてはいけない。
何か一つでも進化した自分を体験させてやろうと。
──選手を叱る際に心掛けておられることはありますか。
叱る裏には責任があります。
それはしっかり自覚しなければいけません。
私もできることなら褒めて勝たせたいですよ。
でも残念ながら難しい。
褒めたらその子は、これくらいでいいんだって
思い込んでしまうんです。
NGを出して、もっともっとってさらに上を求めるのは、
その子の可能性を信じているからなんです。
この子たち一人ひとりにものすごい可能性がある。
私はそう信じているんですよ。
もちろん、たまには褒めたいって思うこともありますよ。
それでリオ五輪の時、決勝前の練習でちょっと褒めたら
デレデレ緩んできたんです。
これはあかん! と思ってまた叱りましたけど、
最後までそんなことを繰り返していましたね。
やっぱり人というのは、追い込まれて追い込まれて、
もっともっとって求められるところから、
本当の力って出るんじゃないでしょうかね。
──叱るのも簡単ではありませんが、何かコツはありますか。
叱るコツは三つあると私は考えます。
一つは現行犯で叱ること。
二つ目が直す方法を教えること。
三つ目がそれでOKかNGかを
ハッキリ伝えることです。
そこまでやらないなら叱ってはダメ。それは無責任です。
──選手には嫌われても構わないともおっしゃっていますね。
全然構わない。だから余計に、すべてが終わった後に
「この先生についてきてよかった」って言わせたいんです。
だってその選手を指導するっていうのは、
これ運命的な出会いですよね。
だからなおさら「この人に教えてもらってよかった」
と言わせたいんです。