2017年11月07日
素潜りで水深115メートルのアジア記録を打ち立てた
プロ・フリーダイバーの篠宮龍三さん。
篠宮さんはいつの頃からかヨガや瞑想、呼吸法に
取り組むようになりました。そのことによって
篠宮さんの人生観はどのように変わったのでしょうか。
篠宮 龍三(プロ・フリーダイバー)
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※『致知』2017年12月号
※特集「遊」P46
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僕が練習でヨガとか瞑想とか呼吸法に
熱心に取り組むようになったのも、その頃からでした。
海のパワーというのは本当に偉大で、
人間がどんなに頑張っても絶対に及ばないことを、
失敗して命からがら水面に戻る体験を繰り返す中で痛感して、
スピードとか、パワーとは違う要素を追求するようになったんです。
そこで、ハワイ島でトップアスリートから
すごく慕われているヨガの先生にお許しをいただいて入門しました。
ヨガというのは、ゆっくり呼吸をしながら
いろんなポーズをとるうちに、
心がどんどん無になっていくんですが、
その状態が潜っている時の感覚にすごく近いんです。
当時の自分はまだ、
「俺が、俺が」というエゴの塊だったんですが、
それでは海は受け入れてくれません。
自分という器を空っぽにすることで、
再び海に受け入れてもらえて、
壁を乗り越えることができました。
もう一つこの壁を乗り越えて学んだのは、目標の持ち方です。
──目標にはどのように向き合うべきだとお考えですか。
自分の私欲に基づく目標ではなく、
どれだけたくさんの人が喜んでくれるかが大事だと思います。
家族のため、仲間のため、
さらには社会のためといったパブリックな思いで頑張ると、
すごく大きな力を発揮できますし、
素晴らしい仕事ができるんですね。
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