・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――金井会長が改革に尽力してこられたマツダは、
いま目覚ましい業績を挙げておられますね。
おかげさまで、二期連続で過去最高益を更新することが
できました。安倍政権発足以来の円安など、
いろんな幸運にも恵まれましたからね。
――その幸運も、真摯な企業努力で呼び込まれたものと拝察します。
ありがたいことに、
新しい車に非常に高い評価をいただいています。
CX‐5とデミオは、
ともに日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しましたし、
アテンザもRJCカー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、
新世代の商品群で合計200を超える賞に恵まれました。
こうした新しい商品の魅力が、
業績を牽引する大きな力になったことは確かだと思います。
――マツダの車が評価されている要因は何でしょうか。
一つは平成二十三年から導入した「スカイアクティブ・テクノロジー」と
いう新技術群の成果だと思います。
これは、私どもが社運を賭け十年がかりで取り組んできた
抜本的な技術改革によって生まれたものです。
これまでの常識に囚われず、あらゆる制約を外し、
ゼロベースで理想の車づくりを追求して、
マツダ車のすべての要素をつくり変えたのです。
もう一つはデザインです。
マツダの最近の車はすべて、
「魂動」というデザイン・コンセプトで統一しているんです。
「魂動」のデザインに刷新する際に、
私がデザイナーに注文したことは二つありました。
一つは言うまでもないことですが、見た目に格好いいこと。
そしてもう一つは、一目見てマツダと分かるデザインであること。
期待以上にいいデザインを実現してくれたと思います。
――思い切った改革によって好業績を成し遂げられたわけですね。
そのためには、私どもの経営に対する考え方も大きく変える必要がありました。
その柱となったのが「ブランド価値経営」です。
マツダならではの独自の価値を提供して、
お客様から愛され続ける唯一のブランドとして
生きていくことを決意したのです。
規模の拡大ではなく、お客様にとっての価値、
つまりブランド価値の拡大をビジネスの中心に
据えた経営に転換したわけです。
スカイアクティブ・テクノロジーも、魂動デザインも、
実現するまでには数々のイノベーションがあったのですが、
いずれもお客様にとっての価値を追求するという決意のもと、
全社が同じ気持ちで、同じ方向を向いていたからこそ
成し得たものと考えています。
金井氏が開発主査を務めたアテンザ
その後金井氏に変革を成し遂げる心構えと、
リーダーとしての信条を伺いました。
詳しくは最新号pp.10~16をご覧ください
∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴
最新号のテーマは
「リーダーシップの神髄」
各界のトップたちが語る、リーダーの神髄とは。
ぜひ一読くださいませ