2017年08月14日
本日は終戦記念日です。
「地上のあらゆる創造は、
人間の閃きから生まれてきた」
最新号の「特集総リード」には、
こう綴られています。
戦後の日本もまた、多くの人たちの
閃きとともに歩んできたと
言ってもよいでしょう。
───────「今日の注目の人」───
編集長コラム「特集総リード」
※『致知』2017年9月号【最新号】
※「特集総リード」P9
───────────────────
400万年前、人類は二足歩行を始めた。
二本の足で立って
歩き始めたことで両手が空き、
空いた両手で道具を使い始めた。
これによって人類は人間としての
進化の第一歩を踏み出したといえる。
我われの遠い祖先を
二本足で立ち上がらせたもの。
それは天啓の閃きであったに違いない。
以来、人類は閃きによって
さまざまな発明発見を繰り返し、
今日の人工知能に至るまで、
奇跡のような大躍進を遂げてきた。
閃きこそ人類の進歩進化を
促してきた最高最大の力である。
科学技術だけではない。
閃きは人間内面の成長の原動力でもある。
佐藤一斎の言葉がある。
大上は天を師とし、
その次は人を師とし、
その次は経を師とす──。
もっとも優れた人は人や本からではなく、
天から直接学ぶ、というのである。
何をもって天から学ぶのか。
閃きである。
最上の人は閃きによって
天の心を感得するのだろう。
では、どうすれば閃きは起こるのか。
松下幸之助氏は閃きによって
数々の困難を乗り越えてきた人である。
その松下氏が、閃きの基本は熱意だという。
「熱意が基本にあると、絶えず、
寝ている間でさえも考えるようになる。
ぼくは寝る間も惜しんで仕事をしてきた。
……そうなると不思議なもので
新しいことが浮かんでくるものだ。
浮かばないとすれば、それは熱意が
足りないことにほかならない」
稲盛和夫氏が40代の頃にされた
講演の話をある人から聞いた。
「来る日も来る日も
顕微鏡をのぞいていたら、
顕微鏡の向こうに宇宙が見えた」
と話されていたという。
興味深い話である。
宇宙が見えたとは、
宇宙の法則を感得した、
ということだろう。