仕事、恋愛、結婚、読書、人間関係、時間管理…誰もが人生で直面する課題に対する不変の哲理(森信三 運命をひらく365の金言)

「人生二度なし」の真理から真に人々の生きる力となる哲学を広め、教育活動に生涯を捧げた国民教育の師父・森信三先生(1896~1992年)。16万部を超えるベストセラーとなっている不朽の名著『修身教授録』や森先生が自ら「宿命の書」と名付けた150講話を収めた全5巻の大作『幻の講話』、新刊『続・修身教授録』など、弊社から刊行した30冊にも上る著書から、「人間、いかに生きるべきか」を示唆する金言を精選。仕事の手順、読書の目的、長の心得、恋愛と結婚、時間と人生など、誰もが直面する人生の課題に対する普遍の哲理を、一日一語ずつ読み進めることができます。誰もが生きるヒントに出合える本書の5つの言葉をご紹介します。
(本記事は弊社刊『森信三 運命をひらく365の金言』より一部を抜粋・編集したものです)

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5つの金言

1月7日 人生二度なし
皆さん!!! わたくしたちのこの人生は、ただ一回だけのものでありまして、二度と繰り返すことのできないものであります。そしてこのことは、人から言われた時とか、あるいは書物に書かれているのを読んだりした際には、どんな人でも「確かにそれに違いない」と思うでしょうが、しかしその感動の永続する人は少なく、いつの間にやら忘れ去って、この自分の一生が、まるでいつまでも無限に続くものででもあるかに考えて、ついウカウカと過ごしやすいのが、われわれ凡人の常であります。
このようにわれわれ人間の一生は、そんなに無限に生きられるものではなく、ひと度死んでしまえば「もう一度やり直す」ということは、尽未来際、絶対に不可能でありまして、それはちょうど、書道の練習に際して、清書用の紙が一枚しか渡されない場合と同様であります。

3月9日 生命力の弱い人
人間が嘘をつくというのは、生命力が弱いからでしょう。
勤勉でないというのも、生命力の弱さからです。
また人を愛することができないというのも、結局は生命力の弱さからです。
怒るというのは、もちろん自己を制することのできない弱さからです。
沢庵石は重いからこそよいので、軽くては沢庵石にはなりません。自己を制することができないというのも、畢竟するに生命力の弱さからです。そこで古来人類の歴史上、最も生命力の強かった人を聖人というわけです。そして次を賢人と言い、その次を英雄と言い、豪傑というのはも一つ下です。それから下はただの人間です。

5月5日 逆境を順境に
マラソン競走には、学校からいや応なしに走らされるから―――と考えて、いやいやながらグラウンドを駆けて居る人があったとしたら、世にこれほど悲惨なことはありません。之に反して、丁度良い機会だから、 暑さに対して、どの程度耐え得るものか、ひとつ試してみよう―――――と考えて走るんです。そして、前回にはこのような暑さの日に、二十分間に二十五回廻れたが、今日は果たして何回走れるか、今試している処だ。 自分としてはこういう考えで、いま精根を傾けて走っているのだが、先生方はそうとも気付かずに唯眺めていられるらしい。だがそれも、自分の行を盛にする為に、見ていて下さるわけであり、その上に学友たち迄一しょに走って応援してくれているのだ――というふうに、考え方を根本的に転回すれば、マラソン競走一つが、実に興味津々たるものになりましょう。

かくして人生は、これまで逆境とばかり考えていたことも、自分の考えを変えさえすれば、一転して順境となり、ともすれば奴隷になろうとしていた自己も、一転して英雄ともなれるのです。

6月11日 恋愛と結婚
そもそも恋愛というものは、とかく相手の異性を理想化して考えるもの故、そこには必然にある種の幻影が混じっているわけであり、したがってそれからさめる時期のあるのは、むしろ当然といってよいわけです。したがって双方ともに、この点に気がついて今こそお互い不完全な者同士が、互いに自他の不完全さを認め合いつつ、遅まきながらも、完成への第一歩を踏み出そうと決心して立ち上がるということであって、すなわち結婚とは、もともと完全な者同士の結合ではなくて、むしろ不完全なるが故に、双方が結合することによって、しだいに完成しようと努力する歩みだというべきでしょう。

9月28日 口の慎み
場所と相手の如何に拘らず、言うべからざることは絶対に口外せぬ。 この一事だけでも真に守り得れば、先ずは一かどの人間となるを得む。


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