2026年04月21日
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羽生善治氏の後任として、日本将棋連盟初の女性会長に選出された清水市代氏。棋士として女流将棋界初の四冠を独占し、史上初の女流七段に昇段するなど目覚ましい活躍を見せる氏の原点には、師匠・高柳敏夫名誉九段と交わした〝金科玉条〟がありました。将棋界を牽引する清水氏の原点に迫ります。
(本記事は『致知』2026年4月号 連載「私の座右銘」より一部を抜粋・編集したものです)
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一心不乱に将棋に打ち込む覚悟はあるか
<清水>
2025年6月、私は日本将棋連盟の会長に選出されました。女性の会長は初となります。それまで常務理事として8年、佐藤康光会長、羽生善治会長をお支えする立場でしたが、将棋の歴史と伝統、棋界全体を背負う重圧は比になりません。毎日が勉強です。
幼い頃は外で遊んでばかりいた私が将棋に興味を持ったのは、小学校高学年の時です。利き腕を骨折して家で静養していた折、自宅で将棋教室を開いていた父が指し方を教えてくれたのです。他でもない、自分が考え抜いた一手が勝利に結びつくことに楽しさを覚え、いつしか夢中で指すようになりました。
そして1984年、中学3年の時に女流アマ名人戦で優勝。プロの世界で力を試したいという思いが湧きました。当時は女流棋士自体の知名度も低く、母のみならず父にも猛反対を受けましたが、私の覚悟は揺らぎませんでした。半年に及ぶ家族会議の末、中原誠十六世名人をはじめ一流棋士を育てた名伯楽・高柳敏夫名誉九段に弟子入りしたのです。
「化粧はするな、恋愛はするな、金は稼ぐな。タイトルを取るまでは」
入門が決まった時、師匠から仰せつかった金科玉条です。3歳から駒を握る天才たちが鎬を削る将棋界で、私の弟子入りは遅かったこともあり、一心不乱に将棋に打ち込む覚悟はあるか、と問われた気がします。師匠には、人として大事なことや立ち居振る舞いを教えていただいた半面、盤を挟んだのは入門時のたった一局だけ。将棋の技術は教えられて身につけるものではないのだ、と思い知らされました。
高校に進学した私は出遅れを取り戻すため、放課後は制服のまま、渋谷の師匠の道場まで1時間掛けて通ったものです。ほどなく女流棋士養成のため新設された女流育成会に一期生で入会。「絶対に1年で抜けるんだ」と自分に暗示をかけて無我夢中で勉強し、地獄の入れ替え戦と呼ばれた女流棋士との対局を制して、1年でプロデビューを果たしたのです。
(本記事は『致知』2026年4月号 連載「私の座右銘」より一部を抜粋・編集したものです)
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◇清水市代(しみず・いちよ)
昭和44年東京都生まれ。58年女流育成会入会。60年プロデビュー。63年19歳で第14期女流名人戦に挑戦し、初タイトル獲得。平成8年女流将棋界初の四冠独占、令和2年史上初の女流七段に昇段する。平成29年日本将棋連盟常務理事。令和7年より現職。
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