【取材手記】「そんなの関係ねぇ!」 お笑い芸人・小島よしおさんが語る〝読書の力〟

~本記事は月刊『致知』2025年6月号 特集「読書立国」掲載インタビューの取材手記です~

きっかけはとある雑誌の読書に関するインタビュー

「そんなの関係ねぇ!」「はい、おっぱっぴー」の独自のお笑いネタでブレイクした小島よしおさん。ブレイク後も「消える芸人ランキング」で3年連続1位を記録するなど、厳しい状況は変わらなかったという小島さんですが、業界きっての読書家としても知られ、いまではその活躍の輪はお笑いだけでなく子供たちの教育分野にまで広がっています。

特にコロナ禍を受けて2020年に開設した子供向けのYouTube教育チャンネル「小島よしおのおっぱっぴー小学校」は、幅広い年代から熱い支持を受け、登録者数16万人以上というから驚きです。

そんな小島さんに取材依頼をするきっかけとなったのは、小島さんが弊社の書籍、さらには『致知』を愛読していることを、とある雑誌のインタビューで言及されていたことでした。しかもそのインタビューからは弊誌を深く読み込み、心の糧にしてくださっていることがとても率直に伝わってきました。
そこでさっそく所属する芸能プロダクションを通じてご連絡したところ、小島さんは取材を快く受けてくださいました。また、ちょうどそのタイミングで「読書立国」の特集テーマが立ち上がったことで、「まさに読書家の小島さんにぴったりだ!」と、ご登場いただく号も決まったのでした。

小島さんと『致知』との出会い

取材は4月中旬、都内にある小島さんの稽古場にて行われました。いったいどういう取材になるのだろうか――。人気お笑い芸人の方ということもあり、当初は一抹の不安がありましたが、稽古場に通されるや否や、小島さんは気さくな笑顔で温かく迎えてくださいました。また、稽古場内を見回すと、洋の東西を問わず様々な分野の本が並んでおり、並大抵の読書量ではないことが伝わってきました。

取材では、小島さんは最初から最後まで「ほぼ笑いなし」で真剣かつ誠実に読書についてお話しくださいました。

冒頭に『致知』との出会いについてお話くださいましたが、小島さんが『致知』を読み始めたきっかけは約6年前、高校時代にお世話になった野球部監督の紹介でした。それから『致知』だけではなく、稲盛和夫氏に関係する弊社書籍やベストセラーになった『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』を通じて人間学への関心と学びを深めていったとのことです。掲載記事の中でも、『致知』について次のように語ってくださっています。

「高校の野球部監督の紹介で読みはじめた『致知』を通じて「人間学」を知り、多く学びを得てきました。特に『致知』のエッセンスを凝縮した『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』には、様々なジャンルの方の体験から生まれた教訓・至言が鏤められています。どのページを開いても、人間として成長する、生きる道標のようなものが根底にあり、読むたびに前向きに生きる力をもらってきました」

また取材後には、もっと人間学を学び、人間学の大切さを若い世代に伝えていく役割を果たしたいともおっしゃってくださり、編集部としても胸が熱くなる思いでした。

本の学びを人生・仕事に活学する

小島さんが人生・仕事において特に影響を受けた一冊として挙げられたのは、植物学者・稲垣栄洋さんの『弱者の戦略』です。

冒頭に少し触れましたが、早稲田大学のお笑いサークルに所属していた小島さんは2006年にピン芸人としてお笑い界にデビュー。先輩芸人の方々の支えを受けながら、2007年に「そんなの関係ねぇ!」「はい、おっぱっぴー」のお笑いネタでブレイクを果たしました。

ところが、その後も「消える芸人ランキング」で3年連続1位を記録するなど厳しい時期が続き、「もう自分にお笑い芸人は無理だ」と諦めかけたそうです。

そんな時、小島さんは『弱者の戦略』を書店で偶然手に取り、自らの人生・仕事をひらく大きな学びを得るのです。

「……どうしようかと悩む中、私は本屋でふと一冊の本を手にします。植物学者・稲垣栄洋さんの『弱者の戦略』です。

同書には、地球上で生き残ってきたのは強者ではなく、むしろ雑草のような弱者である。雑草は弱いからこそ、ライバルのいないところに根を張って生き延びてきた、と書かれていました。その頃、私は先輩のアドバイスで子供向けのお笑いライブに取り組みはじめていたのですが、逞しく生きる雑草の姿が、お笑いの世界で何とか生き残ろうとする自分に重なったのです。そして当時あまり他の芸人が取り組んでいなかった子供向けライブこそ、自分の生きる道だと大いに背中を押され、全身全霊で向き合うようになったのです」

この子供向けライブへの挑戦と積み重ねてきた読書の学びこそ、いま小島さんの活動の柱の一つとなっているYouTube教育チャンネル「小島よしおのおっぱっぴー小学校」へと繋がっていったのでした。

本の学びを活学してきた小島さんの実感のこもった読書論には、皆様の人生・仕事を導くヒントが満載です。小島さんの読書ノートも公開、記事全文はぜひ本誌『読書立国』40ページをご覧ください。


【小島よしお氏のインタビュー内容】
■子供たちに勉強する楽しさを伝えたい
■何か一つのことに興味を持ち没頭する
■前に進む力をくれた雑草の生存戦略
■読書の学びが国を支える力になる

▼『致知』2025年6月号 特集「読書立国」
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