人生で一番大切なのは「こだわらないこと」——日本の饅頭の元祖・塩瀬総本家〝100歳〟の元当主が語る


日本の饅頭の元祖塩瀬総本家。その第34代当主を務めた会長の川島英子さんは今年満100歳を迎え、その矍鑠たる姿、淀みのない語り口はまさに圧巻です。幾多の山坂を越えてきた川島さんが考える、「運を開くコツ」とは。創業675年の歴史と100年の人生に裏打ちされた言葉が、何とも言えない深さをもって迫ってきます。

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こだわらない、握らない放すことで運が開く

——幾多の山坂を越えて100歳を迎えられたいま、人生で一番大事だと思うものは何でしょうか?

〈川島〉
こだわらない、握らないことですね。

握らないっていうのは欲をかかないこと。握ろうとすると逃げるの。

だから、握らない。追いかけない。放すことです。

——欲に対して執着しないと。

〈川島〉
そうそう。こだわりすぎると運は開けません。私がつくった和歌に

「利をはなれ 心のすべて 無なる時 有を生ずる 世とぞ知りたり」

とあるけど、生き方のヒントはそれです。

仏教に無常という言葉がありますね。人生は常ではない。浮き沈みがある。これが当たり前なのよ。

だからいい時はいいように、悪い時は悪いように、それなりに生きていけばいいんです。気楽なもんでしょ(笑)。

家訓の一つに「繁盛するに従って益々倹約せよ」とあるように、調子のいい時でも決して驕らず、沈む時に備えて蓄えておく。

反対に調子の悪い時には決して腐らず、いまは沈んでいても後々必ず浮く時が来ると信じて、「無理なることをすまじき事」で慎ましく暮らす。

ただし、歩みを止めない。どんなことがあっても絶対に投げ出したり諦めたりせず、やめないで細々とでも続けることです。


◉『致知』12月号 特集「生き方のヒント」◉
トップインタビュー〝「利をはなれ 心のすべて無なる時 有を生ずる世とぞ知りたり」〟
川島英子(塩瀬総本家会長、第三十四代当主)

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◇健康の秘訣は日常の習慣にあり
◇和歌を詠むことが生きるしるべ
◇「遊」の境地で仕事を楽しむ
◇働き者の両親が教えてくれたこと
◇塩瀬の歴史を変えた決断 その拠り所になった思い
◇伝統を守りつつ挑戦する「温故知新」こそ老舗の道
◇こだわらない、握らない 放すことで運が開く
◇すべてに感謝する ご先祖様を大切にする

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◇川島英子(かわしま・えいこ)
大正13年東京生まれ。昭和55年社長に就任し、第34代当主を継ぐ。60年中国杭州市の聚景園に始祖・林浄因の記念碑を建立(平成7年に林浄因の先祖の墓がある西湖国立公園孤山に移転)、11年会長に就任。著書に『まんじゅう屋繁盛記~塩瀬の650年~』(岩波書店)がある。

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