関ジャニ∞・村上信五さんが立ち上げた「もしも塾」。萩公演のきっかけは1冊の本との出会いから

昨年4月、関ジャニ∞・村上信五さんが「CEO」となって主宰した舞台「もしも塾」。東京グローブ座での初公演に続く公演は、山口県・萩の市民館で行われました。なぜ萩という地を選んだのか――その背後には村上さんの熱い思いと、1冊の本で出合った言葉があったといいます。『致知』2020年9月号に掲載され、大きな反響を読んだ鼎談から抜粋してお届けいたします。

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「きっと導かれるようにして萩に行ったんや」

〈芳村〉 
これまでは対立して競争して勝つことが成長の原理だった。これからはそうじゃなくて、助け合って、教え合って、学び合って、そして「愛」に基づいて成長していく時代が来る。勝ち負けの時代じゃないと。そのことを新型コロナウイルスの問題は人類に教えてくれていると思うんですよ。

〈行徳〉 
アメリカ人作家のレイモンド・チャンドラーの小説に出てくる言葉があります。

「男たちよ、逞しくなかったら生きていけない。しかし、優しくなかったら生きる資格がない」

強さと優しさは一体です。そういう慈しみがあったらこの国難だって乗り切れる。だから私はコロナ禍を単なる天災だと思いません。

〈芳村〉 
いまの時代に行徳先生ほど重厚な深い話をできる人物は他にいませんよね。行徳先生のお話を拝聴すると、感奮興起というか、心が奮い立って、何かやらずにはおれないという思いが沸々と湧いてきます。

〈村上〉 
行徳先生の『感奮語録』という本も読ませていただきました。

先ほど藤田東湖が吉田松陰に授けた言葉をご紹介くださいましたが、僕は『いまこそ、感性は力』でその話を知り、もともと歴史が好きだったこともあって松陰先生に興味が湧き、『講孟記』も難しいながら読み進めていきました。
「国難襲来す。国家の大事といえども深憂するに足らず。深憂とすべきは人心の〝正氣〟の足らざるにあり」

で、昨年四月にジャニーズの後輩たちを集めて「もしも塾」というアドリブ劇の舞台を立ち上げたんです。初公演は東京・新大久保のグローブ座というジャニーズ事務所の施設でやったんですけど、次は絶対に萩でやりたいと思っていました。会社の人もメンバーも「なんで萩?」と。「日本で一番の塾といえば松陰先生の松下村塾やないか。ほんなら萩でやろう」と言って、萩でやりました。その発想のもとはこの本なんです。

ありがたいことに、無事大盛況で終わりまして、メンバー全員で松陰神社にもお参りしました。

〈行徳〉 
萩の松陰神社に行ったら、足を運んでほしい場所が一つあるんです。松下村塾の上に松陰の墓がありますよね。で、墓の奥に小道があって、その先に吉井勇という俳人が詠んだ歌碑があるんです。そこにはこう書いてある。

「萩に来てふとおもへらくいまの世を 救はむと起つ 松陰は誰」

〈村上〉 
すごい句ですね。

〈行徳〉 
松陰は誰なのか、「松陰は俺だ」という気概を持った若いリーダーにぜひ出てきてもらいたい。

〈芳村〉 
語調がまたいいですよね。迫り来るような感じがあって本当に素晴らしい短歌です。

〈村上〉 
きっと導かれるようにして萩に行ったんやと思います。また、いまのお話を聴かせていただいて、僕が行った意味、絶対あったんやなと確信しました。

〈芳村〉 
本当に村上さんにはすごい使命があると思います。これからの時代は村上さんの世代がオピニオンリーダーになって、10代や20代の若い人に火を点け、時代を動かしていくんだなと。

〈村上〉 
勿体ないお言葉です。そういう意識は全くなかったですけど、すごい使命が降りてきたというか、大きなバトンを渡されたような気がします。


(本記事は月刊『致知』2020年9月号 特集「人間を磨く」から一部抜粋・編集したものです)

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◇行徳哲男(ぎょうとく・てつお)
昭和8年福岡県生まれ。35年成蹊大学卒業。46年日本BE研究所設立。行動科学と禅を融合した感性を取り戻す研修を行う。著書に『感奮語録』(致知出版社)など。

◇芳村思風(よしむら・しふう)
昭和17年奈良県生まれ。学習院大学大学院哲学博士課程中退。45年思風庵哲学研究所設立。感性論哲学の創始者。名城大学元講師。著書に『人間の格』(致知出版社)など。

◇村上信五(むらかみ・しんご)
昭和57年大阪府生まれ。中学3年生の時にジャニーズ事務所入所。平成14年関ジャニ∞を結成し、16年CDデビュー。歌手やバラエティータレント、俳優、司会者など多方面で活躍。フジテレビ系列での東京五輪メインキャスターに就任。

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