桐蔭高校野球部監督の心掛け

今春のセンバツ甲子園で優勝を果たした大阪桐蔭の西谷浩一監督には
選手たちを指導する上で大切にしている心得があるそうです。
部下指導や子育てにも通じる、その心得とはどのようなものなのでしょうか。

西谷 浩一(大阪桐蔭高校軟式野球部監督)
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※『致知』2017年12月号
※特集「遊」P34

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大阪桐蔭高校に二十三歳で赴任し、
今年ちょうど二十五年目を迎えました。
赴任して間もない頃、当時の校長先生に言われた言葉がいまも忘れられません。

「教えられる教師はたくさんいるけど、育てられる教師は少ない」
 
勉強や野球の技術を教えるだけではなく、
そのことを通じて子供たちを成長させるためには何が必要か。
それはやはり信頼関係です。
子供たちから「この人の言うことなら間違いない」と思ってもらえる存在になること。
そういう信頼関係を構築するには、
一人ひとりといかにコミュニケーションを取るか、
つまり話を聴くかが重要だと思います。
 


かく言う私自身、かつては子供の言動を否定し、
一方的に自分の意見を伝え、延々と説教をするようなダメ教師でした。
 
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 『致知』には人生を潤す言葉がある

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転機となったのは、三十二歳の時です。
不祥事があって半年くらいグラウンドに出られなかったことがあるのですが、
その時コーチングに関する本を読んでいると、そこにはこう書いてありました。

「あなたはコーチをしている対象の人の話を聴いていますか?」
 
目から鱗でした。
自分は面談をして子供たちとコミュニケーションを取っているつもりになっていたけれども、
本当の意味で子供たちの話を聴いていなかったと気づかされたわけです。
以来、指導者としてのあり方を勉強し直し、子供たちの話を聴くことに徹していきました。
そうすることで、少しずつ子供たちが自ら考え、行動できるようになっていったのです。
 
もう一つ、監督として心掛けているのは……、

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