安酒は飲むな、いい酒を飲め


日本経済界の重鎮・牛尾治朗さんの
若き日のエピソードです。

牛尾さんは、当時秘書として仕えられた
東京銀行の支店長からよく、

「おい牛尾君、飲みに行こう」

と声をかけられ、
酒の飲み方について
教えられたそうです。


────────[今日の注目の人]───

牛尾 治朗(ウシオ電機会長)

※『致知』2016年6月号【最新号】
※連載「巻頭の言葉」P4

───────────────────

私は大学を出て東京銀行へ入行後、
程なく神戸支店へ配属となり、
当時支店長を務めておられた
木村喜八郎さんの秘書をしていた
時期があります。

(中略)

豪放磊落な木村さんは、
仕事の後でよく

「おい牛尾君、飲みに行こう」

と、有名なアカデミーというバーへ
私を連れて行き、
若手行員にはなかなか手の届かない
高級酒を振る舞い、
労をねぎらってくださいました。

当時はまだ外国に行く人は稀でしたが、
海外の勤務が長く、
欧米の事情に
精通しておられた木村さんは、

これはアメリカのダレス国務長官が
賓客に振る舞って喜ばれた
レミーマルタンという
ブランデーなんだよ、
などと蘊蓄を傾けながら、

「牛尾君、
くだらん酒をたくさん飲むより、
いい酒を飲めよ」

と繰り返しておられたのが、
いまでも大変印象に残っています。

私はその後、アメリカへ留学し、
帰国後にウシオ電機を創業したため、
あいにく木村さんと
ご一緒する機会はなくなりましたが、

その代わりにしばしば
酒席をともにさせていただいたのが、
その頃から教えを請うようになっていた
安岡正篤先生でした。
 
ある時、木村さんから言われたことを
思い出してお話しすると安岡先生は……、

 
※この時、安岡先生は牛尾さんに
酒をいただく上での
大切な心得を諭されます。

人間を深く洞察された安岡先生らしい
酒席の心得とは
どういうものだったのでしょうか。

1年間(全12冊)

定価14,400円

11,500

(税込/送料無料)

1冊あたり
約958円

(税込/送料無料)

人間力・仕事力を高める
記事をメルマガで受け取る

その他のメルマガご案内はこちら

人気ランキング

  1. 【WEB chichi限定記事】

    【取材手記】ふるさと納税受入額で5度の日本一! 宮崎県都城市市長・池田宜永が語った「組織を発展させる秘訣」

  2. 人生

    大谷翔平、菊池雄星を育てた花巻東高校・佐々木洋監督が語った「何をやってもツイてる人、空回りする人の4つの差」

  3. 【WEB chichi限定記事】

    【編集長取材手記】不思議と運命が好転する「一流の人が実践しているちょっとした心の習慣」——増田明美×浅見帆帆子

  4. 【WEB chichi限定記事】

    【取材手記】持って生まれた運命を変えるには!? 稀代の観相家・水野南北が説く〝陰徳〟のすすめ

  5. 子育て・教育

    赤ちゃんは母親を選んで生まれてくる ——「胎内記憶」が私たちに示すもの

  6. 仕事

    リアル“下町ロケット”! 植松電機社長・植松 努の宇宙への挑戦

  7. 注目の一冊

    なぜ若者たちは笑顔で飛び立っていったのか——ある特攻隊員の最期の言葉

  8. 人生

    卵を投げつけられた王貞治が放った驚きのひと言——福岡ソフトバンクホークス監督・小久保裕紀が振り返る

  9. 【WEB chichi限定記事】

    【取材手記】勝利の秘訣は日常にあり——世界チャンピオンが苦節を経て掴んだ勝負哲学〈登坂絵莉〉

  10. 仕事

    「勝負の神は細部に宿る」日本サッカー界を牽引してきた岡田武史監督の勝負哲学

人間力・仕事力を高める
記事をメルマガで受け取る

その他のメルマガご案内はこちら

閉じる