上司は鬼になれ

仕事論

人材育成会社の主宰である染谷和巳さんは
「働き方改革」が叫ばれる中で、
仕事の本質は何かを問い直すことが必要だと説かれています。
ここでは染谷さんが語る、仕事のプロになる心構えを紹介します。


染谷 和巳(アイウィル主宰)
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※『致知』2018年1月号【最新号】
※特集「仕事と人生」P28

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仕事のプロになる上での心構えは、それぞれの立場によって異なる。
会社で言えば、新入社員の場合、性格が素直である、上司に忠実である、
忍耐力がある、社会に対する順応性が高い、など求められるハードルは低い。

家庭や学校とは全く環境が違うわけだから、
当然、上司から教えられる社会人としての常識を
すべて忍耐強く呑み込んでいく覚悟が要求されることになる。
 



次に、中間管理職に求められるのは指導力である。
言い換えれば部下に教える、注意する、叱る、褒めるという
日常の行動をきちんと行うことなのだが、
これができない管理職が部課長クラスで半数以上はいるのである。
 
部下に嫌われることを恐れて、ついつい甘い顔をしてしまい、最後には舐められてしまう。
上司として情けないことである。

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私が書いた『上司が鬼とならねば部下は動かず』は当時のベストセラーとなったが、
ここで伝えようとしたのは、
「部下に言わなくてはいけないことは言え」というシンプルなひと言に尽きる。

返事や挨拶ができない部下がいたら、その場できちんと注意して改めさせる。
そういう仕事のイロハのイを徹底して何度でも言うのがいい上司なのである。
怖いとか、うるさいとか言われて恐れられている上司の下でこそ、
部下は真に成長を遂げるものなのだ。
 
そして、最後に経営者に必要な条件だが、これはズバリ人間性である。
人間性が悪くても金儲けさえうまければいいと考える社長もいるが、それは間違い。
企業経営者は会社を百年、二百年と永続させていかなくてはいけない。
指導力、大局観、先見力、さらに人間の欠点を許す寛容さも求められる。

その姿勢を見ていた社員の中から、
後に会社の屋台骨を支える人間が育ってくるものなのだ。
金儲け一辺倒では到底会社は永続できない。

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