【編集長取材手記】不思議と運命が好転する「一流の人が実践しているちょっとした心の習慣」——増田明美×浅見帆帆子

~本記事は月刊誌『致知』2025年8月号 特集「日用心法」に掲載の対談(「日常のレベルを上げる生き方」)の取材手記です~

運命的な出逢いから二十数年の時を経て

「一冊の本が人生を変える。その本に巡り会えた人は幸せである」と古人の言にあります。

エッセイストの浅見帆帆子さんが24歳の時に著したデビュー作で、100万部を超えるベストセラーになった『あなたは絶対! 運がいい』。スポーツジャーナリストの増田明美さんはその本を読み、「言い訳をしない」「愚痴を言わない」というたった二つのことを実行しただけで、人生が大きく好転したといいます。

浅見さんもかねて、ユニークな解説で定評のある増田さんの大ファンだったそうです。

一冊の本との運命的な出逢いから二十数年の時を経て、このたびお二人が初めて対面を果たしました。

終始笑顔が溢れ、ぴったりと呼吸の合った人間学談義から「日常のレベルを上げる生き方」のヒントを掴みます。

『致知』2025年8月号特集「日用心法」の締め括りに増田明美さんと浅見帆帆子さんの対談記事が掲載されています。タイトルは「日常のレベルを上げる生き方」。

「日用心法」とは、昭和の歴代首相や大企業の経営トップらの指南役として活躍した東洋思想家・安岡正篤師の著作に出てくる言葉で、よりよい人生を歩むための日常の心懸けや創意工夫のことを意味します。

初対面とは思えないほど波動の高い空間

増田さんと浅見さんの対談は6月3日(火)、都内のホテルにて行われました。お二人ともこの日を心待ちにしていたことが会話や表情から伝わってきます。

初対面とは思えないほど、まさに意気投合という言葉がぴったりで、2時間に及ぶ取材とその後のランチ会食は大いに盛り上がり、とても波動の高い空間でした。

取材後、お二人から御礼のメールを頂戴しました。

まずは増田さん。

「昨日は『致知』で、浅見帆帆子さんと対談させて頂き、どうもありがとうございました。長年の夢が叶いました。安岡正篤さんの〝日用心法〟をテーマに、大変学びの多い時間で、早速昨晩は寝る前に3つの幸せを思い出してニンマリ(3つとも対談の中での言葉でした)です。『致知』は私の人生を豊かにしてくれます。本当にありがとうございます」

寝る前に3つの幸せを思い出すというのは、浅見さんが普段実践されていることで、詳しくは対談記事に収録されています。それをすぐに取り入れられる増田さんの素直さに感銘を受けました。

また、「『致知』は私の人生を豊かにしてくれます」との言葉も有り難く、編集者冥利に尽きる思いです。

一方の浅見さんからはこのようなメールが。

「楽しく有意義なひとときをありがとうございました。あそこまで楽しく盛り上がったのは事前の質問が実に真をついていたからだと思います。話したいな、と思っていたことが網羅されておりました。その安心感で、つい長々と関係ない話まで……」

これもまた、嬉しいお褒めの言葉です。

感性豊かな女性お二人の対談ということで、こちらが事前に用意した質問項目の流れ通りには進みませんでしたが、実に学びと感動、ユーモアに溢れたお話を賜りました。

その2時間に及ぶ取材の内容を凝縮して誌面10ページ、約13,000字の記事にまとめました。主な見出しは下記の通りです。

◇一冊の本との出逢いが人生を変えた
◇発信する人間の心がワクワクしているか
◇すべては最高 失敗はない
◇何事も自分の成長に必要だから起こっている
◇どん底から再起した蓮田の泥
◇浅見さん流3つの実践心得
◇ベストセラー誕生の背景にある両親の教え
◇陸上競技の名将に学ぶ指導法
◇増田さんのユニークな解説に惹かれる理由
◇物事がうまく好転するイメージの力
◇結果追求型からプロセス重視へ
◇やればやるほど奥の深い「知好楽」
◇失ったものを数えず幸せを数えて日々生きる

「お二人の接点~浅見さんの本を読んだきっかけ~」に始まり、「仕事を通して見えてきた世界~最近実感していること・新たな気づき~」や「人生の原点~両親の影響・この道で生きると決めた時・転機となった出来事~」、さらには本題である「日常のレベルを上げる生き方」として、「ご自身が日々意識し、欠かさず実行してきた習慣」「順境の時と逆境の時、それぞれの心の持ち方」「運とは何か、運はどこから来るのか、運を高める秘訣」「夢を実現する人と実現できない人の差、成功者の共通点」など、一冊の書籍になるほどの内容がギュッと凝縮されています。

心が骨太になる栄養と学びを与えてくれる本

先ほど、「『致知』は私の人生を豊かにしてくれます」という増田さんのメールを紹介しましたが、以前、増田さんからこのような言葉を寄せていただきました。

尊敬する友人に勧められ読み始めて20年。真摯な生き方で活躍する方々の言葉に栄養を頂いています。お蔭で心が骨太になりました。『致知』で「知好楽」という『論語』の言葉を学び、自らの選手の経験と照らして心から感動しました。この言葉は私の大切な座右銘であり、多くの学びを与えてくれる『致知』は私の〝父〟なのです。

この「知好楽」に関して、増田さんが実体験を通して掴まれた非常に深い考察が対談記事には紹介されており、注目ポイントの一つです。

「日常のレベルを上げる生き方」に関するお二人の言葉も忘れられません。

とにかく起こることはすべてベストだと捉える。すると、引き寄せの法則でそれが現実になっていく――浅見帆帆子

この言葉に関して、浅見さんはこうおっしゃっています。

若い頃は、嫌なことや辛いことが起こると「なんて運が悪いの?」とか「いいことの後には悪いことが来る?」とか思ったこともありました。でも、いま四十代後半でいろいろな体験を積み重ねてつくづく思うのは、常にベストなことしか起きていないっていうことなんです。何に対してベストかと言ったら、自分が日頃、心で望んでいることに対して。

例えば、仕事について、もっとこうしたい、こうなりたいと常日頃思っているとするじゃないですか。そうすると、考え方の枠を広げたり、現実的な進め方を工夫したり、スタッフへの対応の仕方を変えたり、要は成長しなければいけないことが必ずある。それを気づかせるためにハプニングは起こるんですよね。

起きた事柄がいいとか悪いとかいう感覚じゃなくて、必要なことが起きているっていう感覚です。だから、あまり落ち込んだりすることはなくなってきました。

起こる出来事自体に善し悪しやプラスマイナスがあるのではなく、その出来事をどう捉えるのか、どう受け止めるのか、心一つの置きどころで変わってくることを教えてくれます。

失ったものを数えるのではなく、幸せを数えて日々生きていくことが大切です――増田明美

この言葉に込めた思いを増田さんは次のように語られています。

パラリンピックの父と呼ばれるグッドマン博士が「失ったものを数えるな。残されたものを最大限生かしましょう」という名言を残しています。先天性の病気で失明して全盲になろうが、事故で足を失って義足になろうが、他の機能を磨き続けているんですね。失ったものを数えるのではなく、幸せを数えて生きているので、近くにいると元気になります。これも大切な日々の心得だと思います。

これらの言葉はまさに人生の真理を突いた金言です。また、お二人に共通しているのは、明るく前向き、感謝の心を持ち、謙虚素直であるということ。その姿勢に倣い、人生をより豊かにしていきたいものです。

一流の人が実践している「ちょっとした心の習慣」は、人生や運命を好転させる不思議な力があり、私たちの日常の仕事や人生に活かせるヒントが満載です。増田さんと浅見さん、超ポジティブ思考のお二人が初めて語り合う人間学談義、引き寄せの法則、幸せのあり方に興味は尽きません。

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